太陽光パネル大手の中国トリナ・ソーラーは11月17日、太陽電池とその原材料メーカーである中国トンウェイ(Tongwei)との戦略的パートナーシップを強化すると発表した。3件の投資と長期にわたる調達の枠組み協定により、年間生産能力15GWを確保できるとしている。
協定に基づきトリナ・ソーラーは、トンウェイグループのSichuan YongxiangおよびTongwei Solarとそれぞれ「合弁事業契約」を締結。共同で太陽電池原料を生産するプロジェクト会社を設立した。今回の投資によって想定する生産品目と量は、年間4万tの高純度結晶シリコン、年間15GWのインゴット、年間15GWのウエハーカッティング、年間15GWの結晶シリコンセル(発電素子)となっている。
総投資額は約23億米ドル。プロジェクト会社におけるトリナ・ソーラーの株式保有比率は35%、登録資本拠出総額は3200万ドルになる。
また、調達面では、合計約7万2000tのポリシリコン製品製造のために、トンウェイグループのSichuan Yongxiang Polysilicon、Sichuan Yongxiang New Energy、Inner Mongolia Tongwei High Purity Crystal Silicon、Yunnan Tongwei High Purity CrystalSiliconを2021年1月から2023年12月までの間に買収する予定。
トリナ・ソーラーは、2021年末までに太陽光パネルの生産能力を50GW以上に拡大し、そのほとんどを210mm大型セル採用製品とする計画。トンウェイとの長期の調達契約のほかにも、Wuxi Shangji Automationと20GWのシリコンウエアー調達契約、常州アルマデンと8500万m2の太陽光パネル用ガラス調達契約を締結しており、Vertexシリーズ210超高出力パネルの生産能力を拡大する。