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岩谷、豪州から再エネ由来水素を輸入、事業化を検討

2020/12/01 09:33
工藤宗介=技術ライター
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「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」の水素タンク
(出所:日経BP)
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 岩谷産業は11月27日、将来の大規模水素サプライチェーンの構築に向けて、オーストラリアの電力会社であるStanwellとの間で再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」の製造・液化・輸入について事業化を検討すると発表した。

 オーストラリアのクイーンズランド州において太陽光・風力発電などの再エネ電源を使って水を電気分解して水素を製造する計画。製造したグリーン水素を液化プラントで冷却して液体の状態にし、大型の液化水素船で日本に輸入することを検討する。

 Stanwellは、クイーンズランド州政府が直営する同州最大の電力会社であり、電力の送配電事業を行っている。グリーン水素の事業化では、Stanwellが保有するノウハウや既存のリソースを活用する。

 再エネ発電所はStanwellが開発。グリーン水素の製造拠点は両社が共同で開発し、日本への輸送は岩谷産業が担当する。液化水素の状態での輸送を想定し、アンモニアや有機ハイドライドといった水素キャリアへの変換は行わない予定。

 岩谷産業は、1941年に水素の取り扱いを開始し、製造・輸送・貯蔵・供給・保安の一貫した全国ネットワークを構築。2006年に大阪府堺市に国内初の液化水素製造プラントを建設し、現在は3拠点6プラントで年間1億2000万m3の液化水素製造能力を持つ。日本における水素市場シェアは70%を占めるという。

 同社は、福島県浪江町で今春に完成した、メガソーラー(大規模太陽光発電所)による水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」にも参画している。

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