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福井県美浜町、湖観光の電気推進船が完成、太陽光パネル搭載

2020/12/05 18:28
工藤宗介=技術ライター
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電気推進実証船
(出所:美浜町)
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 福井県美浜町と東京海洋大学が共同で開発している電気推進実証船が完成し、11月27日から実証実験を開始した。三方五湖の観光遊覧船事業の目玉のひとつとして開発を進めていたもので、2023年春の北陸新幹線・敦賀開業に合わせて商業運転の開始を目指している。

 実証船は、全長18m×全幅3.8m×全高2.2m、総トン数は14tで定員は乗客40人。推進用に左舷右舷に各5パックのリチウムイオン蓄電池、合計3000kWhを搭載する。また、屋根上に1400Wの太陽光パネルを搭載し、旋回時に用いるバウスラスター(船首の推進システム)用の電源に利用する。

 船体形状は、三方五湖の久々子湖と水月湖を結ぶ浦見川が浅水かつ狭隘であること、さらに近傍にある橋脚の高さ制限を踏まえた構造を採用した。外装は空気抵抗を抑制する流線形で、客席などを含む内装は実証実験後に整備する予定。将来的に、未来の湖上モビリティとしての活用を見据え、遠隔操船や自立運転を可能とする設計とした。

 年内まで湖上で試験的に運航し、来年1月~3月に試験運航データを検証する。実証実験では、40人相当の重さを負荷して船速5ノット(低速域)から13ノット(高速域)までスムーズな走行が可能か、1日あたり6便の運航が可能か、急速充電器から船への給電時間・量などを検証する。

 また、安全性の実証として電池パック単位で供給を停止してもシステムに影響なく運航できるか、片舷を停止状態にして片舷運航や航海管理用制御装置などに影響がないかなども、擬似的な運用で確認する。

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