古河電池は12月2日、アフリカ・モーリタニアの漁業団体施設のオフグリッド(独立型)太陽光発電設備向け蓄電システムに、サイクルユース用鉛蓄電池「FCP-1000」を納入したと発表した。太陽光発電設備の出力を安定化させる機能を担う。
モーリタニアでは、未だ商用系統が未整備で、発電機で電力供給している地域が多く、コスト面や環境負荷面での課題を抱えている。今回の蓄電池導入により、施設内の電気使用がスムーズになった。同施設では以前から現地漁業関係者向けにワークショップなどが行われており、今後更なる地域産業の活性化や環境保全につながると期待される。
同社の鉛蓄電池は今回、アフリカの砂漠地帯という過酷な環境下で長時間にわたる運搬に耐え得る堅牢さや導入後にメンテナンスフリーである点、長寿命性が評価され採用されたという。導入は、政府開発援助(ODA)案件における電気設備設計・コンサルティングを行う宏電社(東京都豊島区)を通じて納入した。
これまでも古河電池は、アフリカのカーボベルデ、マダガスカルのオフグリッド太陽光発電設備向け蓄電システムにサイクルユース用鉛蓄電池を納入している。また、インドネシア離島での太陽光発電設備向け蓄電サブシステム構築、ベトナム南部の都市での独立型ソーラーLED街路灯向けデュアルユース蓄電池の納入など、多数の再エネを組み合わせた製品・サービス提供で実績があるという。