ニュース

ヒューリック、再エネ開発に1000億円投資、保有建物に供給、「追加性」確保

大手不動産、テナント向けに再エネ調達を本格化

2020/12/13 20:37
金子 憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ
ヒューリックの再エネ調達のイメージ
(出所:ヒューリック)
クリックすると拡大した画像が開きます

 不動産大手のヒューリックは、保有する賃貸建物すべてに対し、同社が新規開発した再生可能エネルギーから電力を供給することを目指し、1000億円を投資すると発表した。

 同社は2019年11月、事業活動に使う電気を「再エネ100%」に転換することを目標とした国際イニシアティブ「RE100」に加盟し、2025年までに「再エネ100%」達成を目指すと宣言した。その際の再エネ電力は、固定価格買取制度(FIT)を利用しない自社保有の再エネ電源から調達するとしている。

 今回、こうした再エネへの取り組みをさらに進め、自社の事業活動に加え、同社が保有しているすべての賃貸用建物に対しても、新規開発した「非FIT再エネ」から、電力を供給することを目指すと公表した。

 これまでも不動産大手のなかには、保有する賃貸建物に対して、再エネ電力を供給するケースはあったが、小売電気事業者から既存の水力発電や、FIT電源由来の非化石証書による再エネメニューを利用することがほとんどだった。

 不動産会社が直接、再エネに投資して新規再エネを開発し、再エネ電力を調達するケースは珍しい。小売電気事業者の再エネメニューの場合、調達した再エネはもともと稼働していたもので、「追加性」に乏しい一方、直接投資により新規開発した再エネ電源の場合「追加性」が高くなる。欧米企業では、再エネ調達でこうした「追加性」を評価している。ヒューリックは、非FIT再エネを新規開発することで、「追加性」重視を鮮明にする。

 同社はこれまで太陽光の開発に投資してきたが、今後、小水力発電の新規開発にも乗り出し、太陽光と合わせて1000億円を投資する。アドバンス(東京都千代田区)を事業パートナーとして開発を進める。小水力に関しては、すでに群馬県利根郡で第1号案件(約 200kW)が 2021 年 9 月に稼働する予定という。現在、これを含め国内3カ所で小水力発電所のプロジェクトが進行中という(関連記事:ヒューリック、「非FIT・売電型メガソーラー」稼働、RE100達成へ)(関連記事:国内初の「コーポレートPPA」⁉、ウエストと大ガス)。

  • 記事ランキング