ニュース

国内最大級・5MWの自家消費太陽光、ESRが川崎市の物流施設に計画

2020/12/14 00:03
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ
完成予想図
(出所:ESR)
クリックすると拡大した画像が開きます
起工式の様子
(出所:ESR)
クリックすると拡大した画像が開きます

 大型物流施設を展開するESR(東京都港区)は12月10日、 川崎市川崎区に国内最大級の物流施設を開発すると発表した。延床面積36万5385m2、物流施設として日本最高層クラスの9階建て、免震構造で、出力5MW規模の自家消費型メガソーラー(大規模太陽光発電所)を設置する予定。

 マルチテナント型物流施設「ESR東扇島ディストリビューションセンター」で、総投資額約830億円、2023年3月竣工を目指し、2021年3月に着工する。太陽光発電設備の詳細な仕様などは未定だが、太陽光設備については、物流設備竣工後に着工する。完成すれば、国内の自家消費型太陽光発電設備としては最大級になると見られる。

 ESRグループは、中国・韓国などで物流施設を開発してきたイーシャンと、アジア・日本などで物流施設を展開するレッドウッド・グループが2016年に経営統合し、米投資会社のウォーバーグ・ピンカスの参画により発足した。グループ本社は香港で、アジア大都市圏の物流不動産に特化した開発・所有・運営を行っている。

 「東扇島ディストリビューションセンター」は、ESRにとって日本国内で26件目、神奈川県内では5件目の着工となる。屋根上には、太陽光パネルを設置することを基本にしている。大阪市住之江区に稼働中の「レッドウッド南港ディストリビューションセンター」の屋根上には出力約7.5MWのメガソーラーを設置しており、1サイトにおける屋根上太陽光の出力規模としては、国内最大になるとみられる。

 同社グループでは、物流施設の運営と屋根上太陽光の運営は別のSPC(特別目的会社)を設立して事業化し、両事業に固有の収益変動リスクが互いに影響しない形にしている。物流施設運営のSPCにとっては、屋根上を太陽光運営のSPCに賃貸しする形になり、安定した収益源の1つになる。これまでは、固定価格買取制度(FIT)による売電事業を採用してきたが、買取価格の低下に伴い、自家消費型を検討していた。

 同社は、「HUMAN CENTRIC DESIGN.(人を中心に考えたデザイン)」を理念に作業者の利便性・満足度を第1に施設を設計している。託児所、ラウンジ、ショップに加え、ダイニングルームなどアメニティ施設の設置を基本にしている。

 「東扇島ディストリビューションセンター」では、JR川崎駅を結ぶ送迎バスも運行予定で、稼働した際には4000人以上の雇用創出を見込んでいるという。

 再生可能エネルギーを積極的に活用するほか、全館LED照明、トイレ・喫煙室・共用部に人感センサーを設置し不使用時は消灯するなど環境配慮型照明システムを導入する。BCP対策については、非常用自家発電設備を設置し、停電時でも一定時間、防災センター、バース・事務所の照明、トイレなど、重要負荷に電気を供給できる(関連記事:久喜市最大級のメガソーラーが屋根上に稼働)。

  • 記事ランキング