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三井化、小規模太陽光向け遠隔診断、予測技術でIBMと連携

2020/12/14 23:10
工藤宗介=技術ライター
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オンライン診断の仕組み
(出所:三井化学)
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三井化学と日本IBMが共同開発する新サービスのイメージ
(出所:三井化学、日本IBM)
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 三井化学は、10kW~1MW程度の小規模太陽光発電事業者を主な対象としたオンライン診断サービスを2021年4月から開始する。同社の太陽光発電に関する過去からの知見と正確な気象データをもとに、最新のAI(人工知能)技術を活用して将来的な事業収支を予測する。12月11日に発表した。

 発電事業者自らがWebサイトに必要な情報を入力することで、数分で発電性能の診断結果や期待発電量を含む報告書を発行できる。これまで小規模な発電事業者は、自らの適切な発電量を正確に予測する簡易な方法がなく、将来にわたる正確な事業収支が予測できなかった。

 同サービスにより、精度の高い事業収支を予測できることで、より安定した運営が可能になるとしている。また、発電事業の収支予測が裏付けとなって他社への事業譲渡も容易になると考えられ、国内の太陽光発電市場全体の活性化も期待できるという。

 また、三井化学と日本アイ・ビー・エム(日本IBM、東京都中央区)は、両社のノウハウを活用して高精度な日射量データを算出する技術を共同開発した。同技術に加えて、高精度な日射量未来予測モデルと太陽光発電量未来予測モデルを共同開発し、新たなサービスとして提供する。

 IBMのグループ企業でグローバルに気象情報サービスを提供するThe Weather Company(TWC)が保有する高精度な天候データを活用した。TWCは、AIを活用して15分ごとに更新される500mメッシュの範囲で最大15日先までの予報、現況、過去データを、API経由で全国的に提供している。

 三井化学と日本IBMは今後、TWCが提供するさまざまな気象パラメーターと地理地形データ分析基盤「IBM Weather Operations Center」を利用し、三井化学が持つ太陽光発電所の発電量に関わるデータをAIに学習させることで、発電量と需要の未来予測などのサービスを共同で開発し、2021年中を目標にサービスを開始する(関連記事:設計の不備をあえて見過ごす太陽光発電所) 。

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