ニュース

RE100企業の7割「再エネ転換で経費削減」、年次レポート公表

日本は再エネが高コストで調達困難な市場

2020/12/17 13:36
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
「RE100年次レポート2020」を公表した
(出所:RE100ホームページ)
クリックすると拡大した画像が開きます

 事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目指す国際イニシアチブ「RE100」が12月15日に発表した「RE100年次レポート2020」において、再エネ調達が困難な市場のひとつに日本が挙げられた。その理由として、他の市場と比べて再エネが高コストで入手困難な点を指摘している。

 世界中でRE100を宣言した企業261社の回答を取りまとめた。それによると、RE100企業の電力消費総量は年間278TWh以上になり、オーストラリア全体の電力消費量を上回った。調達する再エネの26%は、売電事業者と需要家が直接電気を売買するPPA(電力購入契約)によるもの。

 新たにRE100に加盟した企業の42%はアジア太平洋地域だった。その一方、再エネ調達が困難な市場としては、日本のほか、中国、韓国、台湾、シンガポール、インドネシア、オーストラリアなど、アジア太平洋地域の国が多く挙げられた。

 RE100企業のうち7割近くが、再エネ100%転換の動機は経費節減と回答した。また、75%の企業が2030年までに再エネ100%を達成し、再エネ100%達成の平均年は2028年になる見通し。多くの日本企業の再エネ100%達成目標年は2050年であり、達成時期にも大きな差があった。

 日本国内でRE100活動を支援する日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)では、RE100を宣言した日本企業は45社と世界で3番目に多いことから、現在の高コストや入手困難といった障壁を取り払えば、再エネ投資と拡大に向けた大きなチャンスを得られるとしている。

 日本企業からも、国内市場における再エネ拡大を求める声が大きくなっている。2019年6月にRE100企業20社が2030年に再エネ50%を求める提言書を、2020年7月に経済同友会が2030年に再エネ40%を求める提言書を、2020年10月にはJCPLが2030年に再エネ50%を求める提言書をそれぞれ発表している。

  • 記事ランキング