太陽光パネル大手のカナディアン・ソーラーは12月16日、群馬県みなかみ町に立地する出力19MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「群馬新巻太陽光発電所」を売却したと発表した。
2018年12月に商業運転を開始していた。固定価格買取制度(FIT)に基づく売電単価は36円/kWh(税抜き)である。
同メガソーラーの発電事業者である特定目的会社(SPC)の株式を、日本の複数の匿名組合投資家に売却した。売却額は約68億円としている。
新たなオーナーとは、以前からカナディアン・ソーラーによる発電プロジェクトに投資している関係にあるという。
カナディアン・ソーラーによる国内の発電プロジェクトは、カナディアン・ソーラー・プロジェクト(東京都新宿区)が開発し、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人に組み込むことがほとんどとなっている(関連インタビュー)。
しかし、今回の群馬新巻太陽光発電所については、インフラ投資法人に組み込まず、第三者に売却することになった。
これについて、カナディアン・ソーラーのショーン・クー会長 兼 最高経営責任者(CEO)は、「タイミングの問題だった」としている。
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人については、運用資産を2020年6月30日時点で約500億円に拡大しており、今後は1000億円に倍増することを公約している。
2020年第3四半期には、カナディアン・ソーラー・プロジェクトが開発した北海道石狩郡の新篠津村太陽光発電所(出力2.4MW)と、宮城県の宮城化女沼太陽光発電所(1.0MW)を同インフラ投資法人に売却した。
カナディアン・ソーラー・プロジェクトのパイプライン(開発中の案件)は、合計約290MWとなっている。
今回、売却した群馬新巻太陽光発電所は、今後も長期契約に基づき、アセットマネジメントとO&M(運用・保守)サービスは、カナディアン・ソーラーグループが担当する。
開発では、ゴールドマン・サックス・ジャパンによる「グリーンプロジェクトボンド(green project bond)」を活用し、約54億円を調達していた(関連ニュース)。