米アマゾン・ドット・コムは12月10日、同社が世界最大の再生可能エネルギーの購入企業(the world’s largest corporate purchaser of renewable energy)になったと発表した。
同社による再エネ発電への投資は、合計出力約6.5GWに拡大し、その年間発電量は、米国の一般家庭約170万戸の消費電力に相当する、1800万MWh以上としている。
今回、26件・合計出力3.4GWの太陽光・風力発電プロジェクトが新たに加わり、合計127件に拡大した。
127件の内訳は、自社の施設内での太陽光発電が68件、それ以外の場所での風力発電所や太陽光発電所が59件となっている。
今回発表した26件も含めて、同社が2020年に投資した再エネ発電プロジェクトは35件・合計出力4GW以上となった。これは、企業による単年での再エネへの投資として、最大規模としている。
これらの新規プロジェクトの発電電力は、アマゾンの事務所や、配送拠点(fulfillment centers)、クラウドコンピューティングによるサービス用のデータセンター(Amazon Web Services (AWS) data centers)に供給される。
同社は、2040年までに事業全体をネットゼロ・カーボン(温暖化ガスの排出量を相殺してゼロ)にする目標を掲げている。
この中で、自社の施設の電力を100%再エネにすることも宣言しており、この宣言を2025年までに達成できるとしている。これまでは2030年に実現する予定としており、5年前倒しすることになる。
今回発表した26件の再エネ発電プロジェクトは、オーストラリア、フランス、ドイツ、イタリア、南アフリカ、スウェーデン、英国、米国に立地する。
フランス、ドイツ、イタリア、南アフリカでは、同社では初の再エネ発電プロジェクトとなった。
また、同社は、配送用の車両として電気自動車(EV)を10万台購入することも明らかにしている。