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「再エネは最大電源」、2050年電源構成「参考値」が意味するもの

「再エネ比率5~6割」「原発・CCS火力3~4割」が公表

2021/01/03 22:40
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 経済産業省は12月21日、 有識者会議(総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会)において、今後、エネルギー政策の議論を深める「参考値」として、「2050年に発電電力量の約5〜6割を再エネで賄う」という政府案を示し、25日に「グリーン成長戦略」の1つとして公表した。

 今回、公表された「2050年の再エネ比率・約5~6割」の根拠にしたと思われるのは、日本エネルギー経済研究所による「日本を9地域に区分し、変動性再エネの発電単価7〜8 円/kWhの場合、再エネ比率約54%が最適」というシミュレーションで、この発電単価は現時点の太陽光・風力の目標値になっている。

 この「再エネ・5~6割」に関しては、再エネ推進派から批判が相次いだ。「再エネ比率5~6割は、2030年時点での国際水準で、議論の出発点としても野心にかける」(自然エネルギー財団)。「エネ研の試算では、不確実性の高い水素発電コストを12円/kWhに固定しており、また系統運用の柔軟性を議論せずに調整力を過度に火力に依存するなど、国際的な議論と乖離している」(京都大学・安田陽特任教授)。

 今後の有識者会合では、こうした批判を受け、「再エネ比率8~10割」などのシナリオが提示されることも予想される。実際、今回の会合で使われた資料には、エネ研と異なるシミュレーションモデルにより、国立環境研究所が「再エネ比率80%程度」、自然エネルギー財団が「再エネ比率100%」という数値を公表しているとの記述もある。

2050年の電源構成に関する議論での資料・各電源の課題
(出所:経産省)
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