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トヨタ、新型の燃料電池トラック公開、第二世代システム搭載
2021/01/05 12:02
トヨタ自動車の北米現地子会社Toyota Motor North America(TMNA)は2020年12月10日、燃料電池大型商用トラック(FC大型商用トラック)の新型プロトタイプを公開した。同年12月に発売した新型燃料電池車(FCV)「MIRAI」に搭載する第二世代タイプの燃料電池システムを採用し、将来の量産化を見据えて性能と柔軟性を向上したという。
新型プロトタイプは、米トラックメーカーのケンワース(Kenworth)の大型トラック「T680」をベースとした。荷重量は8万ポンド(約36t)、1回の充填で連続走行できる航続距離は300マイル(約480km)以上と、商用トラックの求められる幅広いニーズに適応できる設計とした。
トヨタは、2017年から米ロサンゼルス港湾地域において、商用トラックに燃料電池技術を展開する可能性を検証するため、さまざまな改良を重ねて実証に取り組んできた。2019年には、T680をベースに第一世代燃料電池システムを搭載したFC大型商用トラックを公開している。
ロサンゼルス市港湾局が中心となって進める貨物輸送ゼロ・エミッション化プロジェクト「ZANZEFF:Zero-and Near Zero-Emission Freight Facilities Project」においては、2020年12月から第一世代FCトラックの貨物運送会社への納入を開始した。第二世代FCトラックについても、貨物輸送オペレーションでの実証を進めていく。