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ソフトバンクと双葉電子、産業向け国産ドローンを共同開発

2021/01/05 12:16
工藤宗介=技術ライター
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産業向け国産ドローンのプロトタイプ
(出所:ソフトバンク、双葉電子工業)
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 ソフトバンクと双葉電子工業は2020年12月17日、産業向け国産ドローン(無人小型飛行体)の共同開発を同年9月から開始し、このほど機体のプロトタイプを製作したと発表した。橋梁や鉄塔、工場、建設現場などでの点検といった測量や災害支援などでの活用を想定する。

 双葉電子の産業用ドローンをベースに、LTE対応の通信モジュールを搭載。遠隔地から飛行を制御して撮影画像や映像、機体のテレメトリー情報(機体の位置情報や蓄電池の残量など)をリアルタイムに送信できる。

 ソフトバンクの高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」に対応する。固定局と移動局の2点間でリアルタイムに情報をやり取りすることでズレを補正するRTK(Real Time Kinematic)測位により、誤差数cmの精度で飛行制御でき機体の安定性が大幅に向上するという。空撮画像の位置情報も高精度で測定できるとしている。

 画像に写っている対象物を特定しやすくなるほか、複数枚の画像を1枚に合成した場合も画像の歪みが少なく、地図データを重ねたときの精度が向上する。ソフトバンクの法人向けドローンサービス「SoraSolution(ソラソリューション)」で提供を予定しているサビ検知や差分検知など、AIを活用したデータ分析サービスを使用する場合も、より精度の高い結果を自動で算出できるという。

 鉄道や電力などのインフラ業界や鉄鋼業界から、情報管理などの観点で国産ドローンを導入したいという要望があることから、両社の技術やノウハウを活用して国産ドローンを共同開発する。今後、2020年度から2021年度にかけて実証実験を行って改良を進め、SoraSolutionのサービスラインアップに追加する予定。

 また、機体側でAI解析を行うことで、GPSなどの測位衛星の信号が届かない環境でも完全自動飛行できるドローンの実現や、第5世代移動通信システム(5G)の実装も視野に入れて研究開発を進めていく。

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