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三井住友建設、風車用200m級タワーと架設機械、蘭社と共同開発

2021/01/12 22:59
工藤宗介=技術ライター
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風力発電用200mタワーと架設機械のイメージ
(出所:三井住友建設)
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架設作業ステップ
(出所:三井住友建設)
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 三井住友建設とオランダの大型重機メーカーであるMammoetは1月8日、風力発電用の200mタワー(支柱)とその架設機械の共同開発に着手したと発表した。三井住友建設の特許であるセルフクライミング工法をベースとする。

 従来の風力発電用タワーは、大型クレーンの施工を前提として100m前後が主力だった。今後、さらなる出力規模の拡大を可能とするには200m級タワーが必要になるが、既存のクレーンでは増速機・発電機・ブレーキ装置などを格納した重要物であるナセルの架設が困難であり、新たなタワー構造と架設機械の開発が急務だった。

 セルフクライミング工法では、タワー部材を架設機械で吊り上げながら、通常のクレーンで架設できる初期段階で、重量物であるナセル(発電機などを収める筐体)を頂部に据えたままタワーを建設していく。ブレード(羽根)も、その長さまで建設した段階でナセルに取り付ける。

 非常に高いタワーは、従来の鋼製では剛性が不足するため、コンクリートあるいは鋼とコンクリートのハイブリッド構造とする必要がある。共同開発では、三井住友建設が200m級タワーに適した構造、Mammoetが架設機械を手掛ける。将来的には欧州の基準に詳しい設計コンサルタントとも協働していく予定。

 日本を含む世界中の陸上および洋上風力発電市場のニーズに応えるとともに、既存の陸上風力発電のリニューアルへの適用も想定する。大型クレーンを使用しないことで施工費を抑え、競争力を持つとしている。また、同工法による風力発電事業への参入も視野に入れているという。

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