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「追加性」高い再エネ調達とコスト低減を両立、エネルギーベンチャーが連携

「バーチャルPPA」「自己託送制度」スキームにも対応

2021/01/13 11:30
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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クリーンエナジーコネクトの提案する再エネ調達スキームのイメージ
(出所:クリーンエナジーコネクト)
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 新規に開発した太陽光発電所から購入する「コーポレートPPA(電力購入契約)」など、「追加性」の高い再生可能エネルギー電力の調達と、電力コスト削減を両立するスキーム構築で、エネルギーベンチャー2社が連携する。

 企業向けに再エネ調達をサポートするクリーンエナジーコネクト(東京都品川区)と企業向けに電力購買を最適化する「電力オークション」を展開しているホールエナジー(東京都品川区)は12月22日、業務提携すると発表した。

 「RE100」や「再エネ 100 宣言 RE Action」など、事業活動を再エネ100%で賄うこと目指すイニシアチブへの参加企業が増えるなど、日本企業の再エネ購入への意欲が高まっている。こうした動きで先行する欧米では、環境価値クレジットの購入や電力会社の再エネメニューの利用など、既存の再エネ電源からの調達に留まらず、需要家企業が再エネ開発に関与しつつ、その新規再エネから調達する「追加性」の高い再エネ購入に関心が移っている。

 環境NGO(非政府組織)を中心に、企業の再エネ調達を評価する基準として、「追加性」の高い再エネを求める方向性が強まっている。

 クリーンエナジーコネクトは、「コーポレートPPA」や「バーチャルPPA」といったオフサイト型PPAのほか、自己託送制度を利用したオフサイト型自家消費のスキーム構築を支援することで、固定価格買取制度(FIT)を利用しない、「追加性」の高い「非FIT」再エネからの電力を長期安定的に調達したいというニーズに対応している。

 ただ、現時点で国内の再エネ開発環境では、こうしたスキームによる電力購入は、平均的な電力料金よりも割高になってしまうのが実情という。そこで、例えば需要の20%をオフサイト型PPAによる再エネで賄いつつ、残りの80%をホールエナジーが実施する電力オークションにより電力会社の通常電気や再エネ由来メニューなどを利用し、低コストで電力調達することで、追加性のある再エネ調達とコスト削減を両立するという。

 ホールエナジーはこれまで700社以上の法人顧客に「電力オークション」サービスを展開し、電力コストの低減を支援してきた。最近では、顧客の再エネ導入ニーズの高まりを受け、各電力会社が提供する再エネ由来メニューに関する「電力オークション」サービスも行っているという。

 ここ数年、「再エネ電力を導入したいものの、導入に伴うコストアップを極力抑えたい」というニーズが顕在化しているという。今回、ホールエナジーとクリーンエナジーコネクトがそれぞれの強みと専門性を持ち寄ることで、需要家企業に対して再エネ導入戦略の策定から様々な再エネ導入手法の実行までワンストップでサポートし、「再エネ導入とトータルコスト低減の両立」を目指すとしている。

 また、両社でエネルギーデータ分析プラットフォームを共同開発し、様々なエネルギーデータを分析することで、コスト削減や再エネ調達に加え、蓄電池・電気自動車(EV)の導入、市場価格連動の電力調達など、企業のエネルギー戦略を幅広くサポートするという。

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