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相模原市、EVから避難所に給電、市内メガソーラーで充電も

2021/01/14 19:51
工藤宗介=技術ライター
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災害連携協定の概要
(出所:7者の共同リリース)
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発表会の様子
(出所:7者の共同リリース)
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ノジマメガソーラーパーク(さがみはら太陽光発電所)
(出所:相模原市)
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 神奈川県相模原市と日産自動車および日産系列の販売会社3社、東京電力パワーグリッド、ノジマは1月8日、電気自動車(EV)を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。地震災害などにより大規模停電が発生した際、貸与されたEV「日産リーフ」を避難所などの電源として活用する。

 協定では、市内で災害を起因とする停電が発生した際、日産自動車の相模原部品センターおよび神奈川日産自動車(横浜市)、日産サティオ湘南(神奈川県平塚市)、日産プリンス神奈川販売(横浜市)の店舗などに配備しているリーフを無償貸与する。EVの蓄電池を活用することで、市が指定する避難所などに電力を供給する。

 リーフは最大12台まで貸与する(災害規模などにより変動する)。避難所に配置されたリーフは、EVから家庭用電気を取り出す電力変換器「パワームーバー」を介して家電への電力供給やスマートフォンなどに充電する。リーフの蓄電池の容量は62kWhで、一般家庭の消費電力に換算すると約4日分に相当するという。

 EVへの充電は、日産各店舗などの充電設備、相模原市とノジマの共同事業である「ノジマメガソーラーパーク(さがみはら太陽光発電所)」に設置された充電設備を無償で使用する。東京電力パワーグリッド相模原支社は、相模原市との「災害時における停電復旧の連携等に関する基本協定」に基づき、停電発生状況や復旧見通しなど停電に関する情報を適宜提供し、EVの最適配置と効率的運用をサポートする。

 ノジマメガソーラーパークは、ノジマが市有地(一般廃棄物最終処分場跡地)の約4万4000m2の貸与を受け、パナソニック製の太陽光パネル7688枚と、定格出力500kWの三社電機製作所製パワーコンディショナー(PCS)を3台、100kWの自立運転機能付きPCSを2台設置し、2014年3月に稼働した。出力は1.88MW、予想年間発電量は約500世帯分に相当する約178万kWh。自立運転機能付きPCSは、停電時でも昼間の太陽が出ている時間帯であれば発電を継続できる。1台あたり最大30kVAの電力供給が可能。

 相模原市は、2019年の東日本台風による被害を機に、気候変動の影響が危機的であると受け止め、政令市としては初となる「さがみはら気候非常事態宣言」を表明。2050年のCO2排出量実質ゼロに向けた取り組みや、防災・減災を推進している。今後、公用車としてEVおよびEVから電気を取り出す可搬型給電器の導入を進めていく。

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