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風力向けドローン点検、「国産機」採用、AIと専門家で効率・精度を向上

2021/01/15 17:49
工藤宗介=技術ライター
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産業用ドローン「ACSL-PF2」風力発電点検仕様
(出所:ACSL)
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トータルソリューションの概要
(出所:ACSL、アルビト)
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 自律制御システム研究所(ACSL)とアルビト(東京都中央区)は1月13日、風力発電設備向けにドローン(無人小型飛行体)点検サービスを発表した。ACSLの自律運転可能な国産ドローンとアルビトのAI(人工知能)による点検画像解析、専門家によるチェックとレポート作成を組み合わせた。点検にかかる工期およびコスト削減が期待できるという。

 風力発電設備の安全運用には、損傷部分の確認などの定期的な点検が必要とされる。特にブレード(羽根)は高所に位置するため、地上から望遠レンズ搭載カメラを用いた撮影では、撮影角度によって状態を確認しにくいという課題があった。また、ブレードすべての撮影には発電設備を一旦停止しブレードの角度を変えながら撮影する必要があり、撮影時間や高所作業などコストや安全面での課題もあった。

 これらの課題から、ドローンを活用した点検画像撮影ニーズが高まっているが、風力発電設備は一般に風の強い場所に設置されており、ドローン操縦の困難性や撮影精度の限界、大量の画像解析に時間がかかるなどの問題があった。今回発表したサービスでは、これらの問題を解決し、作業時間の大幅な短縮と点検精度の向上が可能としている。

 採用する産業用ドローン「ACSL-PF2」は、独自開発のフライトコントローラーを搭載。風力発電設備の詳細サイズ、位置情報を入力すると自動的に飛行ルートを算出して発電設備のタワーやブレードに沿うように飛行できる。従来は風力発電設備1基につき約2時間程度かかっていた撮影作業を、約7分程度まで短縮できるという。

 また、アルビトの画像処理技術は、AIで自動化し、チェック項目をスコアにすることで、膨大な点検画像を迅速・安価に解析できるという。さらに、AIで解析したデータを専門家が確認することで、品質を担保しながら最終的な点検レポートを作成できるとしている。3月から提供する予定で、価格は現在調整中。

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