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大ガス、再エネ目標を1GWから「5GW」に上乗せ、東ガスと同水準に

再エネ水素による「メタネーション」の実用化も視野

2021/01/27 22:18
工藤宗介=技術ライター
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大阪ガスのカーボンニュートラルに向けたロードマップ
(出所:大阪ガス)
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 大阪ガスは、1月25日に脱炭素化に向けた取り組みを示す「カーボンニュートラルビジョン」を発表し、再生可能エネルギー電源の開発・取得目標を、従来の1GW(100万kW)から一気に5GW(500万kW)に引き上げるとともに、脱炭素型メタン合成の実用化を目指すと公表した。

 再エネに関しては、従来目標としていた2030年度までに再エネ電源の開発・取得目標1GWを5倍に増やし、2030年度に再エネ電源・5GW、国内電力事業の再エネ率50%程度を新たな目標とする。

 すでに東京ガスは、2019年11月に発表した中期経営計画の中で、再エネ電源に関する目標を、国内外で5GWと公表している。今回、大阪ガスの発表によって、都市ガス大手2社が、共に5GWの再エネ確保を目指すことになった。

 加えて、大阪ガスは、再エネや水素を利用してメタンを合成する技術である「メタネーション」の実用化に取り組む。これにより都市ガス原料の脱炭素、および再エネ導入による電力供給事業の脱炭素を軸として、2050年のカーボンニュートラル実現を目指す。

 これまでも同社は、水素製造とメタン合成を同時に行うことで高効率にメタンを合成できる「SOEC(固体酸化物型電気分解素子)によるメタネーション」、バイオマスなどの炭化水素燃料から水素・電力・CO2を同時に製造する「ケミカルルーピング燃焼技術」などの研究開発に取り組んでいる。今後も引き続き、産官学のさまざまなパートナーと連携し、さらに研究開発を加速する。

 同社グループでは、これまで陸上風力・太陽光・バイオマスなど、国内外で約70万kWの再エネ電源を開発している。今後、洋上風力・地熱発電といった電源種やビジネスモデルを拡大する。カーボンリサイクルに関する大規模プロジェクトや海外サプライチェーンの構築、水素の利活用など、グループ内だけでは解決が難しい課題については、業界内横断、他業種や行政との連携などにより推進していく(関連記事:大分の特高太陽光、大ガスが取得、「1GW」に向け着々)(関連記事:国内外で「再エネ5GW」、東京ガスのCO2ネット・ゼロ戦略)。

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