佐久市で約30MWのメガソーラー、計画見直しで条例アセス再実施

2021/02/02 12:07
工藤宗介=技術ライター
土地利用計画図
(出所:FSPS佐久市八風太陽光発電所事業に係る環境影響評価方法書・要約書)
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 長野県は1月31日、長野県佐久市で計画される連系出力29.97MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「FSPS佐久市八風太陽光発電所事業(旧名称:長野県佐久市そら発電所(仮称)事業)」に関して、2020年9月に再実施・提出された環境影響評価方法書について知事意見を発表した。

 同事業は、そら'w(長野県飯山市)が計画し、2017年2月に計画段階環境配慮書を提出。地域住民から計画地西側の水源地への影響を懸念する声があったことから、当初の計画地(約130ha)から遊水地と水源涵養域などを除外した。その後も、同年10月に提出した環境影響評価方法書に対する佐久市市長意見として、水源地が影響を受けた場合の代替措置を求められるなど、水源地に近接する場所で事業を実施することへの懸念が示された。

 これを受け、2019年11月に事業を引き継いだ合同会社FSPS八風(長野県飯山市)は、方法書の計画地(約66ha)から西側の水源地上流域(約15ha)を除外するとともに、北東および南東にある既設太陽光発電所2カ所(約3.6ha)および周辺部約5.4haを新たに追加することとした。その結果、新たに計画地となる部分の面積が修正前の計画地面積の10%以上の増加となるため、長野県環境影響評価条例第23条の規定に基づき方法書の再実施を行い、2020年9月に提出した。

 再実施された方法書では、単結晶シリコン太陽光パネル(475W/枚)を約7万5000枚、パワーコンディショナー(PCS・750kW/台)を約40台設置する。送電線は、計画地西側の約12km地点にある鉄塔付近まで地下埋設する。現況の地形を生かして造成し、計画地内を流下する主要な沢筋は存置する。また、各流域の下流側に調整池を配置し、下流水路を経て香坂川に放流する計画。2022年7月に着工し、2024年7月に竣工する予定。

 今回発表された知事意見では、事業区域は近隣に国定公園が存在するなど自然が豊かで清浄な環境が保たれた区域であること、土砂災害の発生が懸念される場所であること、高速道路における長野県の玄関口に当たる場所であることを十分に認識し、現況をできる限り悪化させないという観点での環境保全措置を求めた。また、周辺には既設太陽光発電所が複数稼働することから、今後の設置計画の有無を含む複合的・累積的な環境影響に留意することなどを求めた。