発電効率は平置きと同等
首都高速道路(東京都千代田区)は、災害時の首都高速道路への電力供給を目的に、太陽光パネルとハイブリッド車のリユース(再使用)蓄電池を組み合わせたシステムの構築について、トヨタ自動車と共同で研究している。2020年12月11日、辰巳第1・第2パーキングエリア(PA)での現地施工が完了し、実証実験を開始したと発表した。
共同研究「再生可能エネルギーを活用した道路インフラのエネルギープラットフォームの構築」は、首都高速道路が2018年2月に公募を行い、トヨタ自動車がこれに応じて研究を開始した。辰巳第1・第2PA合計で太陽光パネル140枚(合計出力60kW)とハイブリッド車「プリウス」のリユース蓄電池(容量180kWh相当)を設置した。
太陽光パネルで発電した電力はリユース蓄電池に貯め、系統電力と合わせてPAで利用する。災害時など商用電力が停止した時は、システムが自立運転して電力を供給する。太陽光パネルは今回の共同研究向けに独自設計したもので、遮音壁の両面に貼ることで、一般的な平地に設置する場合と遜色ない発電効率であることを確認した。