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豪州で「太陽光水素」プロジェクト、IHIが事業性調査

2021/02/05 08:52
工藤宗介=技術ライター
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IHIが目指す「水素・アンモニアバリューチェーン」
(出所:IHI)
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コーガン水素実証プロジェクトのシステム構成
(出所:IHI)
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 IHIは2月3日、オーストラリアのクイーンズランド州営電力会社であるCS Energyと共同で、太陽光発電から水素を製造・販売する「コーガン水素実証プロジェクト」の事業化に向けたフィージビリティ・スタディ(FS=事業性調査)を開始したと発表した。FS期間は1月から4月までの予定。

 同プロジェクトは、CS Energyが所有するコーガンクリーク発電所の隣接地に太陽光発電・蓄電池・水電解装置・燃料電池を持つ実証プラントを建設する。太陽光発電による再生可能エネルギーから「カーボンフリー水素」を製造・販売するとともに、余剰の再エネ電力を電力市場に販売することを目指す。

 FSでは、エネルギー管システムの設計や水素市場を検証することで、プロジェクトの事業性を評価する。実証プラントの規模についても検討し、事業性評価後に建設・運用も目指す。クイーンズランド州は、アジアに近接し、日射量が豊富でグリーン水素製造に優位性があることから、水素産業の発展が期待される。

 CS Energyは、オーストラリアで3500MW(3.5GW)の電力を供給している。IHIは、これまでCS Energyに対しカライドC石炭火力発電所(出力420MW×2基、2001年運転開始)を建設・納入したほか、カライドA石炭火力発電所での酸素燃焼の実証プロジェクト「Oxyfuel Project」(2004年~2018年)にプロジェクトパートナーとして参加した実績がある。

 IHIは、福島県相馬市に2018年開設した「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」において、今回のプロジェクトと同様の設備で構成する地産地消型エネルギー管理システムを開発・運用している。これまでの開発・運営で培った技術を活用して、CS Energyとの共同FSを進めていく。

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