EVと再エネによる街づくり、福島県浜通りで実証

2021/02/06 00:05
工藤宗介=技術ライター
なみえスマートモビリティーチャレンジ実証実験の概要
(出所:日産自動車)
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実証実験に用いる「日産eNV200改」と「日産リーフ」
(出所:日産自動車)
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 福島県浪江町、双葉町、南相馬市の3自治体と、日産自動車、フォーアールエナジー(横浜市)、福島日産自動車(福島市)、日産プリンス福島販売(福島市)、イオン東北(秋田市)、日本郵便東北支社(仙台市)、長大、ゼンリンの8社は2月2日、「福島県浜通り地域における新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定」を締結した。

 同協定は、東日本大震災からの復興および3自治体が目指すまちづくりについて、各社が持つ資源や先進技術、ノウハウを活用して地域住民と連携するというもの。新たな移動手段となるモビリティサービス構築と再生可能エネルギーによる低炭素化に取り組むとともに、コミュニティの活性化と強靭化においても協業する。

 新たな移動手段となるモビリティサービスでは、過疎地や復興地域においても持続的かつ帰還・交流人口の段階的な増加にも対応しうる公共交通サービスの構築を目指す。生活の利便性向上や経済・産業の活性化に向け自由な移動や物流手段を実現していく。

 再エネ活用・低炭素化に向けた取り組みでは、電気自動車(EV)や定置型の再生(中古)蓄電池を利用したエネルギー管理システムを構築する。合わせて、各種施設や域内店舗での再エネ利用を増やし、低炭素化への取り組みを加速化する。

 このほかにも、自治体が主催するイベントへの協力や企画提案、コンテンツなどの提供を通じてコミュニティの活性化や観光などを推進する。また、災害時におけるEVからの電力供給や店舗・拠点における地域ライフラインへの協力など、防災・減災に関する活動を通じて、まちの強靭化に寄与する。

 具体的な取り組みの第1弾として、浪江町において「なみえスマートモビリティーチャレンジ」を実証する。道の駅をモビリティハブ(接続拠点)として、町内中心部を走る巡回シャトルと、自宅や郊外の目的地をつなぐスポーク車両を組み合わせたハブ&スポーク型の「町内公共交通」や、貨客混載の「荷物宅配サービス」などを検証する。

 実証車両にはEVを用いる。巡回シャトルに「日産eNV200改」を2台、スポーク車両に「日産リーフ」3台を導入。宅配には既存の日本郵便の車両も使用する。巡回シャトルは、乗降所に設置するサイネージで顔認証により利用者を判別し、簡単な操作で目的地を設定できる。スポーク車両は、スマートフォンアプリで乗車場所や目的地を設定できる。

 実証期間は2月8日~20日。また、2月15日~20日には巡回シャトルの自動運転デモを実施する。浪江町スマートモビリティーチャレンジ事務局の参加団体は、浪江町、南相馬市、双葉町、イオン東北、一般社団法人・まちづくりなみえ、日本郵便、日産自動車、ゼンリン、4Rエナジー、長大。経済産業省「地域新MaaS創出推進事業」の「先進パイロット地域」における取り組みに選定された。