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JAL、「純国産」バイオ燃料で日本初の商用フライト

2021/02/09 19:38
工藤宗介=技術ライター
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国産バイオジェット燃料による商用フライト準備の様子
(出所:日本航空)
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国産バイオジェット燃料のサンプル
(出所:日本航空)
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 日本航空(JAL)は2月4日、日本初となる国産バイオジェット燃料を搭載した商用フライト(飛行)を実施した。国内で集めた古着を原料とし、国内企業の協力により国内の既存設備を用いて国内技術で完成させた「純国産」のバイオジェット燃料になるという。

 今回製造した国産バイオジェット燃料は、既存のジェット燃料(ケロシン)と混合したもので、一般のジェット燃料として使用できる。製造量は400L(既存ジェット燃料との混合後)。搭載便はJAL319便(東京・羽田発、福岡行、定刻13時00分発)で、機体はボーイング787-8型機。

 全国から約25万着の綿製の古着を回収し、アルカリ処理したうえで糖化酵素を用いて綿の成分であるセルロースを糖に変換。さらに、コリネ型細菌を使用することで糖をイソブタノールに変換し、複数の蒸留装置を用いて99%以上の純度に濃縮した。

 その後、国内大学との共同研究で得られた触媒を用いて、イソブタノールからイソブチレン(C4オレフィン)を作成(脱水)、そのイソブチレン同士を反応させてC8、C12、C16オレフィンを作成(オリゴマー化)した。さらに、水素を用いてオレフィンをパラフィンに変換し、ジェット燃料として使用できるように沸点範囲の調整や酸化防止剤を添加した。

 Green Earth Institut(東京都文京区)、日本環境設計(東京都千代田区)、公益財団法人・地球環境産業技術研究機構(RITE)をはじめとした複数の国内企業と協力して製造した。2020年3月下旬に国内では初めてバイオジェットの国際規格「ASTM D7566 Annex 5」の適合検査に合格した。

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