JR平泉駅、太陽光と蓄電池、EV充電の最適管理で自給率向上

2021/02/12 21:02
工藤宗介=技術ライター
JR平泉駅
(出所:JR東日本スタートアップ)
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平泉駅の太陽光発電設備
(出所:JR東日本スタートアップ)
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実証実験の構成図
(出所:JR東日本スタートアップ)
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 JR東日本の100%子会社でベンチャー企業への出資や協業を推進するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のJR東日本スタートアップ(東京都港区)と、コンサルティング企業のelDesign(東京都港区)は、JR平泉駅でエネルギー管理システムを活用した太陽光発電による自給率向上の実証実験を開始する。期間は2月15日~3月15日。

 平泉駅は、2012年6月から「エコステ」モデル駅として出力78kWの太陽光発電設備と容量240kWhの蓄電池を設置し、駅での電力使用量を賄うことでCO2排出量をゼロにする「ゼロエミッションステーション」に取り組んでいる。しかし、充放電ロスやパワーコンディショナー(PCS)の動作などの要因により、発電した電力の3分の1程度を損失しており、現在は駅で使用する電力の約4割を商用系統から買電しているという。

 今回の実証実験では、太陽光パネル68kW分と蓄電池に加えて電気自動車(EV)向け充電ステーションを設置。elDesignが開発した「電力融通プラットフォーム」と呼ぶエネルギー管理システムによって蓄電と需要を適切に制御することで、太陽光発電による自給率を向上させる。損失分の2分の1~3分の1程度を回復できる見通し。

 将来的には、他の駅への電力融通プラットフォームの導入や、複数駅間での電力融通についても検討する。JR東日本は、2020年5月に2050年度の鉄道事業におけるCO2排出量実質ゼロを目指す環境長期指標「ゼロカーボン・チャレンジ2050」を発表、同年10月にはゼロカーボン・チャレンジ2050をJR東日本グループ全体の目標にすると発表している。