約7割が「再エネ100%」望む、グリーンピースが意識調査

2021/02/16 14:30
工藤宗介=技術ライター
国内で使用するエネルギーを長期的に100%再生可能エネルギーに転換しなければならない
(出所:グリーンピース・ジャパン)
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再生可能エネルギー100%の社会の実現を望みますか
(出所:グリーンピース・ジャパン)
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 環境NGO(非政府組織)のグリーンピース・ジャパンは2月12日、再生可能エネルギーなどに関する意識調査の結果を発表した。それによると、「再エネ100%社会」の実現を68%が望んでいることが分かった。

 全国を対象に実施したオンライン調査で、再エネのほか気候危機、政府政策、グリーン・リカバリー(気候変動対策や環境を重視した経済復興)などについて質問した。サンプル数は一般男女16~69歳の1000人(日本の人口構成比に合わせた代表サンプリング)。調査期間は2020年12月11日~13日。

 再エネに関する意識調査では、「再エネを拡大することで気候変動問題を解決できる」に同意する(「とても同意する」「ほぼ同意する」の合算)と答えたのは41%、同意しない(「あまり同意しない」「全く同意しない」の合算)は9%だった。「再エネ拡大は輸出・投資・国内産業の競争力など経済発展にも貢献する」に同意するは47%、同意しないは8%だった。

 また、「風力は低周波および騒音公害問題、太陽光は有害物質や電磁波被害などをおこす」に同意するは30%、同意しないは17%だった。「再エネ設備には生態系被害が伴う(風力は鳥類、洋上風力は海洋生態)」に同意するは33%、同意しないは12%。「再エネ設備開発は山林伐採など地域環境に悪影響である」に同意するは31%、同意しないは14%だった。

 「再エネは最終的に私たちの生活の質を高める」に同意したのは45%、同意しないは7%にとどまった。一方、「再エネの拡大は利益より不利益をより多くもたらす」に同意するは22%、同意しないは25%と二極化する結果となった。

 このほか、「再エネ100%ではエネルギーを安定的に供給できない」には40%が同意した。また、「日本は再エネ関連の技術力が不足している」に44%、「日本は再エネ拡大のための土地が十分でない」に41%、「日本は再エネ拡大のための太陽光・風などの資源が十分ではない」に34%が同意し、約4割前後が再エネ導入に悲観的な考えだった。

 その一方で「国内で使用するエネルギーを長期的に再エネ100%に転換しなければならない」については40%が同意。「国の主導で、再エネ関連の技術の向上に取り組むべきだ」に54%、「企業が再エネ100%目標を宣言し、再エネ利用に積極的に取り組むことが必要」に47%、「再エネ導入・普及に向け、政府の再エネ支援政策がさらに必要だ」に50%が同意し、政府や企業の積極的な取り組みを求める声が多かった。

 グリーンピース・ジャパンは同日、今回の意識調査に基づき、環境省へ5項目の提言書を提出した。提言では、気候危機について国内の認識を高めるための発信、脱炭素社会実現のためのビジョン共有、2050年までの再エネ100%実現目標、2030年の温室効果ガス削減目標の大幅引き上げ(少なくとも50%削減)、環境省主導によるグリーン・リカバリー推進を求めている。