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オリックスのAM子会社、TMEIC、レインボー薬品など5社で共同出展、予防保全の徹底で売電収益を最大化

2021/02/17 00:15
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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ドローンを使った空撮の様子
(出所:オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント)
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屋外型でモジュラー式のPCS「SOLAR WARE U」
(出所:東芝三菱電機産業システム)
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粒状と液状の除草剤の違いと特徴
(出所:レインボー薬品)
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 オリックスグループのオリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント(OREM:東京都江東区)は、「第11回[国際]スマートグリッドEXPO」(3月3日~5日、東京ビッグサイトとオンライン上で開催予定)において、太陽光発電所のアセットマネジメント(AM)やO&M(運用・保守)関連サービスを展開する5社で共同出展し、太陽光発電所の最適管理を実現するサービスをトータルで提案する。

 同社のほか、パワーコンディショナー(PCS)大手の東芝三菱電機産業システム(TMEIC)、遠隔監視・制御システムのオーナンバ、除草剤のレインボー薬品、ドローンを使った調査・土木評価査定のジオシステムという、それぞれの分野のトップ企業5社が手を組んだ。

 OREMは共同出展を通じ、太陽光発電所のO&Mサービスなどで、予防保全の考え方から新たな方向性を打ち出す。

 これまでの太陽光発電所のO&Mは、定期的なメンテナンス作業などによって設備の劣化を食いとめるといった考え方が主流だった。これを、不具合の可能性を最小に抑え、発電ロスを抑えて売電収入を最大化することで、太陽光発電所への投資効率をより高めるようなO&Mに進化させる狙いがある。

 共同出展する5社は、それぞれ専門的な技術に強みを持つ。それらを融合することで、こうしたO&Mの方向性に実現できるとしている。

 共同出展ブースでは、太陽光発電所の長期間の管理におけるさまざまな悩みに対し、適切な対処法などを提案するとしている。

 OREMは、オリックスグループが運営している太陽光発電所のAMやO&Mサービスを担当し、受託している太陽光発電所は86カ所・合計出力約450MWに達する。

 AMの最適化による発電設備のPR値(Performance Ratio:システム出力係数)の向上を追求している。予防保全型のO&Mサービスによって売電ロスの要因を解消し、発電事業者にとっては、売電額の増加分(なりゆき運用時と比較した売電収入改善効果)によって同社によるサービス費用が相殺されるなど、長期的に事業性が向上するイメージである(関連コラム)。

 また、ドローンを使った太陽光パネルの熱分布画像の空撮と、その熱分布画像のAI(人工知能)などを活用した自動解析によって、パネルの保守・点検業務をデジタル化、省力化するサービスを紹介する(関連コラム)。

 発電所のリアルタイムデータの自動解析から、発電設備の性能低下や故障などを把握し、是正措置を提案するとともに、発電状況のパフォーマンスを定量化し、予防保全型O&Mを支援するためのソフトウェアやサービスも紹介する。

 TMEICは、国内向けで合計出力10GW以上、世界では28GW超の出荷実績がある世界トップクラスのPCSメーカー。

 屋外型でモジュラー式という新たなコンセプトによるPCS「SOLAR WARE U」は、高効率・高信頼というこれまでの強みを維持しつつ、柔軟なシステム対応力と容易な搬送・据付を実現する機種となる(関連コラム)。太陽光発電所の安定運転に不可欠なPCSの適切な保守・運用や予防保全の方法も紹介する。

 最近では、蓄電池併設型の案件で、太陽光・風力発電向けの蓄電池システム「TMBCS(TMEIC蓄電池コントロールシステム)」と組み合わせた採用も増えてきた。TMBCSでは、蓄電池のきめ細かい制御・監視、設備の安全運用を実現できる。

 オーナンバは、高圧・特別高圧案件向けの統合型監視・制御システムなどに強みを持つ。電力会社による出力制御にも対応しており、九州での採用も多い。PCSの出力最適制御機能や複数サイトの統合監視画面なども可能で、幅広いニーズに応じたシステムを提供するという。

 自家消費向けでは、逆潮流防止制御や蓄電池との連携制御によってBCPへの対応や、ピークシフトなどの要望に合わせた制御・監視を実現できる。

 故障や不具合の傾向を監視し、劣化や不具合の傾向や兆候を予測し、事前予防に必要なメンテナンス情報を発信するシステムも紹介する。メンテナンス・タイミング・アシストシステム(MATAS)と名付けている。

 レインボー薬品は、太陽光発電所で活用されている除草剤で強みを持つ。発電所の土地の特性、その地域の事情などを考慮し、複数の対策を組み合わせた雑草管理プランを提案する(関連コラム)。粒剤を自動で散布できるロボットも紹介する。

 イノシシ対策として、イノシシの嫌がる臭いを含浸させた忌避テープも紹介する(関連コラム)。

 ジオシステムは、土木の強みをベースとする、ドローンを使った発電所における土木の評価、太陽光パネルの異常を発見するサービスを手掛ける。公共工事の設計提案の実績が1万8000件以上という補強土壁工法も紹介する。

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