日本とケニア間で初のクレジット、製塩工場で自家消費太陽光

2021/02/18 22:14
工藤宗介=技術ライター
製塩工場における太陽光発電プロジェクトの概要
(出所:環境省)
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 環境省は2月12日、日本とケニアの間で実施される二国間クレジット制度(JCM)においてクレジットが発行されると発表した。2月7日付で決定したもので、同制度において日本とケニア間のクレジット発行は初めてという。今回発行が決定されたクレジット量は合計974tで、そのうち日本政府の獲得分は488tになる。

 今回クレジット発行が決定されたプロジェクトは、2015年度の環境省JCM資金支援事業のうち設備補助事業として実施されている「製塩工場における太陽光発電プロジェクト」。プロジェクト実施者は、日本側がパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)、ケニア側がKrystalline Salt。温室効果ガス(GHG)の排出削減量は年間630tと想定する。

 ケニアのキリフィ県マリンディ北方20kmに位置する製塩工場の隣接地に出力991kWの太陽光発電システムを設置し、発電した電力を工場で全量自家消費する。また、工場では系統電力を使用しているが、停電時にはディーゼル自家発電機も使用するため、太陽光発電とディーゼル自家発電機の安定的運転を可能にするためのコントローラーも導入。これにより系統電力およびディーゼル自家発電による電力消費を代替しCO2排出量を削減する。

 JCMは、途上国へのGHG削減技術、製品、システム、サービス、インフラなどの普及や対策を通じて実現したGHG排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成に活用するもの。2月1日時点の環境省JCM資金支援事業の採択案件は合計180件、うち運転開始済みは110件になる。

 JCMのパートナー国は17カ国(モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、フィリピン)。JCMによって毎年度の予算範囲内で行う日本政府の事業により、2030年度までに累積5000万~1億tの国際的な排出削減・吸収量を見込んでいる。