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北九州市、2025年度までに全公共施設を「市内再エネ」100%に

2021/02/20 19:15
工藤宗介=技術ライター
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「再エネ100%北九州モデル」ステップ3のイメージ
(出所:北九州市)
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 福岡県北九州市は、市内の再生可能エネルギー発電所の電力を利用し、2025年度までに全ての公共施設約2000施設の電力を100%再エネに転換する。第三者所有モデルを活用した「再エネ100%北九州モデル」を構築し、さまざまな社会課題を蓄電池の活用により解決する「蓄電システム先進都市」を目指す。2月9日の市長会見で発表した。

 再エネ100%北九州モデルでは、ステップ1として市内の焼却施設によるごみ発電(バイオマス発電)を含む再エネ発電所からの電力供給を受けて公共施設の再エネ転換を推進する。2021年度に本庁舎・区役所・小中学校など約200施設、2022~23年度に約600施設、2024~25年度に約1200施設を追加する。市内にある再エネ発電所を利用した全公共施設の「再エネ100%」を目指すは都道府県・政令市で初という。

 ステップ2では、自家消費型発電・蓄電システムの実証事業を開始する。第三者所有モデルによる太陽光パネルと蓄電池をセットで市有施設に設置。市内再エネ発電所も含めた余剰電力を蓄電し、早朝や夕方など電気料金の高い時間帯で利用することで電力コストを低減する仕組みを検証する。太陽光発電の電力は、地域新電力の北九州パワーが管理する。設置可能な施設から段階的に進めていく。

 ステップ3では、省エネ機器にも第三者所有モデルを導入することで総消費電力を低減する。北九州パワーが設備設置会社に機器使用料金を、市が北九州パワーに電気料金を支払う形で、初期コスト不要の安定・安価な電力供給システムを構築する。施設の新築・改修時に合わせて導入し、可能な限り拡大する。設備や機器の「所有」から「利用」に移行し、新たなビジネスモデルで民間施設での再エネ普及を促すとしている。

 また、再エネ100%北九州モデルを、同市を含む周辺6市11町(北九州市、直方市、行橋市、豊前市、中間市、宮若市、芦屋町、水巻町、岡垣町、遠賀町、小竹町、鞍手町、香春町、苅田町、みやこ町、上毛町、築上町)の北九州都市圏域にも拡大する。複数の自治体が連携して脱炭素に取り組むことで「環境と経済の好循環」を生み出すとともに、脱炭素の先行事例を全国に広げていく国の「脱炭素ドミノ」にも貢献していく。

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