住友重機械工業は2月16日、愛知県田原市に建設予定の5MW級バイオマス専焼発電所向けボイラー設備を日揮から受注したと発表した。特別目的会社(SPC)の「愛知田原バイオマス発電合同会社」が計画するバイオマス専焼発電所の中核設備となる。
「愛知田原バイオマス発電所(仮称)」は、出力75MWで15万世帯分に相当する電力を発電する見込み。燃料は海外産の木質ペレットを想定する。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)に基づき中部電力パワーグリッドに売電する。運転開始は2024年の予定。
事業主体の愛知田原バイオマス発電合同会社は、丸紅子会社の丸紅クリーンパワーが37.5%、JAG国際エナジーが37.5%、大阪ガスが25%を出資する。また、日揮は、愛知田原バイオマス発電合同会社から同発電所のEPC(設計・調達・施工)サービス業務を受注している。
今回、住友重機が受注した発電設備は、再熱方式を採用した循環流動層(CFB)ボイラーで、燃料種別は木質ペレット、最大蒸発量は260t/h。再熱方式は、蒸気タービン内で膨張した蒸気を再度ボイラーに送り、再加熱後に再び蒸気タービンに送り込むことで熱効率が高まる。
同社グループのCFBボイラーは、バイオマス発電の分野で高いシェアを獲得しており、CFB技術供与先(ライセンシー)を含めて国内外で500缶以上の実績を持つという。今回、これらの実績が評価されたとしている。