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廃食用油による航空燃料の製造計画、コスモ石油が参画

2021/02/25 22:23
工藤宗介=技術ライター
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使用済み食用油による航空燃料・製造事業のイメージ
(出所:コスモ石油)
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 日揮ホールディングス、レボインターナショナル、石油資源開発が2020年1月から取り組んでいる、使用済み食用油を原料とした次世代航空機燃料「SAF(持続可能な航空燃料)」の国内におけるサプライチェーン構築に向けた事業化検討に、コスモ石油が新たに参画する。1月29日に発表した。

 コスモ石油は、航空機燃料の製造から貯蔵、輸送、給油に至る幅広いノウハウを持つ。航空機燃料は燃料油の中でも特に厳格な品質管理が要求されることから、コスモ石油の参画は同事業化検討の具体化に向けた大きな前進としており、2025年ごろを目標とするSAF製造設備の稼働および本格商業化を加速させていく。

 同事業化検討では、国内におけるSAFの製造体制の確立とサプライチェーンの構築に向けて、原料となる使用済み食用油の調達計画、欧米などで商業実績のある技術を適用した製造プロセスの導入、製造設備のコスト積算、製品輸送・販売スキームなどを中心に具体的なサプライチェーンを検討する。また、利用者である航空会社、航空燃料供給に関わる関係省庁などとの連携を進めている。

 将来的には、SAF製造設備を全国展開し、製造コストを低減させて国内のSAFマーケットを確立するため、製造設備の設計においても既設製油所内に建設することを想定した装置・プロセスを設計している。同事業において、純国産資源を用いた地産地消モデルの構築を目指している。

 航空業界では、世界民間航空機関(ICAO)が2016年の総会において、国際航空分野のCO2総排出量を2021年以降増加させないことを目標に、2019年のCO2排出量を超過した分に対してCO2排出権購入などを義務付ける「CORSIA(Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation)」制度導入を採択しており、SAFの開発・安定供給への期待が高まっている。

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