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Jパワー、2025年度までに1GWの再エネを新規開発

2021/03/02 21:48
工藤宗介=技術ライター
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「J-POWER “BLUE MISSION 2050”」における2050年の水素サプライチェーン
(出所:Jパワー)
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 電源開発(Jパワー)は2月26日、カーボンニュートラル(脱炭素)と水素社会の実現に向けた取り組み「J-POWER “BLUE MISSION 2050”」を発表した。2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、そのマイルストーンとして2030年のCO2排出量を2017~2019年度3カ年平均実績比40%減となる1900万t削減する。

 2030年までのアクションプランとして、再生可能エネルギーの開発加速、石炭からCO2フリー水素発電への移行を掲げる。再エネ開発については、これまで手掛けてきた水力・陸上風力・地熱発電の開発・保守・運転で得られた知見を強みに、洋上風力を含めて2025年度を目標に2017年度比で1GW規模の新規開発を進めていく。グローバルでは9.5GW規模から10.5GW規模への拡大を目指す。

 国内石炭火力については、老朽化した発電所から順次フェードアウトするとともに、既存設備に新技術であるガス化炉やCO2回収・貯留(CCS)設備を付加してCO2フリー水素製造および水素発電に早期に移行する。さらに石炭ガス化の際にバイオマスを混焼すれば、CCSとの組み合わせによりネガティブエミッション(大気中のCO2減少)を実現できるとしている。

 石炭ガス化によるCO2フリー水素製造は、石炭を輸入して国内でCO2フリー水素を製造する方法と、産炭国でCO2フリー水素を製造し日本に輸入する方法の双方について実証実験を実施。国内でCO2フリー水素を製造し、それを利用して発電する「大崎クールジェンプロジェクト」では、3段階の実証実験を進めており、2020年代の商用化を目指している。

 海外では、豪州の褐炭をガス化して水素を製造し、日本に輸送するサプライチェーン構築を目指す実証実験「豪州褐炭水素パイロット実証プロジェクト」に参画。石炭ガス化の知見を活かして褐炭ガス化・水素製造の設備を担当し、1月から水素製造を開始した。将来商用化する際は、水素製造時に発生するCO2を貯留しCO2フリーとする予定。

 また、大崎クールジェンプロジェクトで回収したCO2を液化・輸送・利用するカーボンリサイクル実証を実施する。これまでにも豪州の「カライド酸素燃焼プロジェクト」(2014年10~12月)、北海道苫小牧市の「苫小牧CCS実証試験」(2016年4月~2019年11月)などのCO2貯留に関する実証試験への参加や技術開発を通じて知見を獲得している。

 このほかにも同アクションプランでは、CO2フリー発電としての原子力発電所の安定稼働、基幹インフラとしての電力ネットワーク安定化・増強を挙げている。

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