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国交省、空港を再エネの拠点に、検討会を設置

2021/03/11 19:34
工藤宗介=技術ライター
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長崎空港に設置されたメガソーラー
(出所:日経BP)
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 国土交通省は、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて空港の施設や車両からのCO2排出を削減するとともに、空港敷地内への再生可能エネルギー発電所の設置を進める。

 同省を事務局として「空港分野におけるCO2削減に関する検討会」を立ち上げ、3月8日、第1回の会合を開催した。

 同検討会では、国内空港の地上施設、駐機中・地上走行中の航空機を対象に、CO2排出削減に向け検討する。加えて、空港敷地を活用して再エネを導入することで空港を再エネ拠点化する方策も検討する。国際航空の排出量取引制度を念頭に置く。仮に国内空港の全敷地に相当する面積(約1万5000ha)に太陽光発電を導入した場合、出力13GW、発電量160億kWhに達するという。

 今後の検討項目としては、空港のCO2削減では「脱炭素に係る施設・車両の導入促進(補助、税制、規制合理化など)」「空港関係者との連携強化(エコエアポート協議会などの枠組み強化)」、空港の再エネ拠点化では「用地確保」「コスト・採算性、事業関連携」「主力電源としての使用」「災害への対応力強化」「炭素クレジットの組成」「事業スキーム」などを挙げる。

 国内空港のCO2排出量は、駐機中・地上走行中の航空機が約170万t、地上施設が約90万tで推移しているが、近年(2013~2018年)は航空需要の増大に伴い増加傾向にある。2016年5月に閣議決定した地球温暖化対策計画では、航空分野の温室効果ガス削減目標として2030年度に2013年度比26%削減(政府施設は率先目標40%削減)、2050年度に同80%削減を掲げており、目標達成に向けてCO2削減の取り組み強化が求められている。

 検討会には学識関係者や関係事業者などが参加。今年12月末開催の検討会で目標の設定、具体方策を取りまとめる。2022年度以降に支援事業を実施する計画。

 すでに国内の空港では、関西国際空港、長崎空港、福島空港、南紀白浜空港などで、敷地内や隣接地にメガソーラーを建設・運営している例がある(関連記事:長崎で地元企業が試行錯誤、30MW空港メガソーラーの4年)。

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