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洋上で「再エネ水素」を製造・供給、4社共同で検討

2021/03/20 12:32
工藤宗介=技術ライター
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カーボンニュートラルポート(CNP)のイメージ
(出所:国土交通省)
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 商船三井テクノトレード(東京都中央区)、大陽日酸、神鋼環境ソリューション、日本シップヤード(東京都千代田区)の4社は、再生可能エネルギーなどを活用した洋上での水素製造・供給インフラの整備を共同で検討する。3月16日、基本合意書を締結した。4月から本格的に検討を開始し、2025年度までに一定の結果を目指す。

 今回開始する「シエラ プロジェクト」は、再エネを用いて洋上で水素を製造し、他の船などに燃料として供給する船舶の導入と拠点の形成を検討する。国土交通省が推進する「カーボンニュートラルポート(CNP)」との連携を念頭に置く。

 大きさや停泊場所が一定ではない船舶向けの燃料は、一般的に燃料供給船によって届けられる。船舶を用いた水素燃料供給体制の整備は、海運業界における脱炭素の基盤を形成するうえで、重要な要素のひとつであり、水素燃料への転換を促進すると考えられる。

 国内の海上輸送に従事する内航船は、航行距離が比較的短く水素の利用に適しており、今回の取り組みでも内航船への水素供給を主な対象とする。また、船舶用途以外にも、海洋施設の建設などでの活用や、自然災害などによる陸上経由のエネルギー供給網の途絶に対応する自治体のBCP(事業継続計画)対策としての利用も視野に入れる。

 一方、洋上での「再エネ水素」の製造および供給方法には、さらなる技術革新や方法論を検討していく必要がある。東京大学先端科学技術研究センターと日本海事協会の協力を得ながら解決策を検討していく。また、今後プロジェクトを進めていく中で、協力企業・団体などの参加の可能性もあるとしている。

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