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敦賀市で「再エネ水素システム」実証、太陽光で製造

2021/03/31 18:53
工藤宗介=技術ライター
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H2Oneマルチステーションを活用した水素サプライチェーンモデルのイメージ
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
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 福井県敦賀市と東芝エネルギーシステムズ(川崎市)は3月29日、再生可能エネルギー由来のグリーン水素を燃料電池車(FCV)への充填や発電へ利用する「H2Oneマルチステーション」を活用した水素サプライチェーンモデルの実証実験を開始すると発表した。

 H2Oneマルチステーションは、太陽光発電の電気で水素を製造してFCVに充填する水素ステーション「H2One ST Unit」と、水素を貯めるタンク、必要な時に燃料電池で発電して電力を供給できる自立型エネルギー供給システム「H2One」から構成される。第1号機が敦賀市で2020年11月から稼働している。

 福井県では、嶺南市町などと連携し「嶺南スマートエネルギープロジェクト」を推進している。その一環で、関西電力などが電気自動車(EV)や太陽光発電、水素を活用したVPP(仮想発電所)構築の実証実験を進めている。今回、このVPP分散電源リソースのひとつに、H2Oneマルチステーションが加わる。

 実証実験では、関西電力から電力需要を上げる要請があった場合は、H2Oneマルチステーションで水を電気分解し水素を製造する。また、電力需要を下げる要請があった場合は、貯めておいた水素を用いて燃料電池で発電し、必要な電気を供給する。

 また、H2Oneマルチステーションに水素払出機能を追加し、水素インフラのない場所でもグリーン水素を活用できるようにする。今回、コンパクト化して一般的な運搬車両での取り回し運用を可能にした簡易水素充填機を開発した。

 H2Oneマルチステーションから払出した水素を貯蔵したカードルと簡易水充填機を外部に運び出し、敦賀市内や近隣エリア、嶺南地区などの燃料電池搭載フォークリフトなどに活用することを想定する。これらの実証により、グリーン水素の利活用を多方面に広げていくことを目指す。

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