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「木目調の太陽光パネル」も可能、加飾フィルムを開発

日本ペイントとトヨタが共同開発、車体や建材に応用

2021/03/31 19:11
工藤宗介=技術ライター
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加飾フィルム
(出所:日本ペイントホールディングス、トヨタ自動車)
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発色の概念図
(出所:日本ペイントホールディングス、トヨタ自動車)
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発色の概念図
(出所:日本ペイントホールディングス、トヨタ自動車)
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実証実験の様子。木目調加飾フィルムを装着したフレキシブル太陽電池
(出所:日本ペイントホールディングス、トヨタ自動車)
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 日本ペイントホールディングスの子会社で自動車用塗料を手掛ける日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC、大阪府枚方市)とトヨタ自動車は3月30日、太陽光パネルの表面にデザイン性とカラーリングを付加する「太陽電池向け加飾フィルム」を共同で開発したと発表した。

 特定の波長を反射して発色する半透明の自動車塗料向け顔料を利用し、それ以外の波長の太陽光を透過させることで加飾と発電を両立した。自動車の外装をラッピングする樹脂フィルムの製造技術を応用し、透明樹脂の中に顔料を浮遊させ、顔料が同一方向に配列させるよう透明樹脂をシャープな刃で一方向に伸ばすことで、色ムラなく均一に発色する加飾フィルムを実現した。

 フィルムの色は使用する顔料の選定によって幅広く変化させることが可能で、印刷技術を組み合わせることで木目やレンガ調、迷彩柄などのデザインも表現できる。一方、発色でわずかに光が反射するため、発電量が約10%低下する。発電量の低下率は発色の濃さや色調により異なり、緑単色では92%、木目調では約90%の発電量を確認した。

 軽量な太陽光パネルに加飾フィルムを装着することで、店舗や家屋壁面、モビリティの外板などへの装着が期待される。また、シート状の太陽電池に装着することで、これまで太陽電池を設置できなかった衣類や鞄、アウトドアグッズへの活用が期待される。

 両社は、太陽光パネルを搭載した次世代複合建材の開発・製造を行うF-WAVE(東京都千代田区)と共同で実証実験を開始した。加飾フィルムをF-WAVEの「軽量フレキシブル太陽電池」に実装し、各種耐久性、発電特性、意匠性を評価する。実証期間は3月12日~2022年3月の予定。

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