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秋田港と能代港の洋上風力、据付工事を開始、合計140MW

国内初の商業ベースでの大型洋上プロジェクト

2021/04/28 22:53
工藤宗介=技術ライター
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SEAJACKS ZARATAN号
(出所:秋田洋上風力発電)
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秋田港洋上風力発電所の完成予想図
(出所:秋田洋上風力発電)
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能代港洋上風力発電所の完成予想図
(出所:秋田洋上風力発電)
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 丸紅など13社が出資する特別目的会社(SPC)である秋田洋上風力発電(AOW、秋田市)が秋田市の秋田港および能代市の能代港で進めている着床式洋上風力発電所の建設工事において、洋上での建設に着手した。

 大型洋上風力据付船「SEAJACKS ZARATAN号」が秋田港に到着し、4月28日から洋上での基礎据付工事を開始した。

 日本国内で初めての商業ベースでの大型洋上風力発電事業であり、洋上風力据付船が日本の海域で洋上風力据付工事を行うのは初めてとなる。SEAJACKS ZARATAN号は、丸紅、INCJ、商船三井の3社が共同出資する英国の洋上風力据付大手Seajacks Internationalの100%子会社であるシージャックス3ジャパン合同会社(東京都中央区)が保有する。

 秋田市の「秋田港洋上風力発電所」は風車を13基(合計出力約55MW)、能代市の「能代港洋上風力発電所」は20基(合計出力約84MW)設置し、総出力は約140MWになる。風力発電設備は、三菱重工業とデンマークVestas Wind Systemsによる合弁会社であるMHIヴェスタス(MHI Vestas Offshore Wind)製「V117-4.2MW」で、ローター直径が117m、単機出力が4.2MW。

 港湾内の設置になるため、一般海域向けの洋上新法(再エネ海域利用法)は適用されない。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)に基づき東北電力に売電する。売電単価は36円/kWh。陸上施設は2020年2月に着工した。洋上据付工事は2021年中に完了、2022年4月ごろから風車据付工事を行い、2022年末までの商業運転開始を目指す。

 丸紅は、秋田県が県内の再エネ導入拡大および産業振興を目的として実施した「秋田港及び能代港における洋上風力発電事業者の公募」に応募し、2015年2月に事業者に選出された。2016年4月にAOWを設立し、共同事業実施者として大林組、東北自然エネルギー、コスモエコパワー、関西電力、中部電力、秋田銀行、大森建設、沢木組、協和石油、加藤建設、寒風、三共が出資参画した。

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