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パーム廃木から化学品と燃料、Jパワーと東大ベンチャーがFS

2021/05/18 16:33
金子憲治=日経BP、工藤宗介=技術ライター
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オイルパーム廃木からの複合生産の概要
オイルパーム廃木からの複合生産の概要
(出所:Jパワーのプレスリリースから転載)
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 電源開発(Jパワー)は5月11日、東京大学発のバイオベンチャー企業であるGreen Earth Institute(GEI、東京都文京区)と共同で、マレーシアにおけるオイルパームの廃木を活用したバイオマス燃料および化学品製造の複合事業を検討すると発表した。

 オイルパーム廃木は、パームのプランテーョンから排出され、現地で細断して埋め立てている。しかし、水分や糖分を多く含むため、不適切に処理すると温室効果ガスや病害虫の発生などを誘発するため、適切な活用が課題だった。

 同事業では、マレーシアのプランテーション企業と協力し、GEIのバイオリファイナリー技術を用いてオイルパーム廃木の搾汁液を高付加価値の化学品に再資源化する。搾汁後の残渣は、バイオマス燃料として利用する。

 事業化調査(FS)を9月まで実施し、事業計画を2022年3月末までに策定する計画。非可食バイオマスであるオイルパーム廃木を最大限に活用し、食料と競合しないバイオマス燃料の安価で安定的な供給を目指す。

 将来的には、Jパワーのガス化技術を用いて老朽化した石炭火力発電所を水素発電に転換する「J-POWER GENESIS」プロジェクトと連携させる。同プロジェクトにバイオマス燃料との混焼、CCS(CO2の分離・回収・貯留)を組み合わせることで、大気中のCO2を減少させる「ネガティブエミッション」が可能となり、CO2排出実質ゼロに貢献するという。

 GEIは、生物由来資源を原料にバイオ燃料やグリーン化学品などを製造するバイオリファイナリー技術を研究・開発しており、2011年に設立された。Jパワーは、2019年2月に同社へ出資している。

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