豪州で水力由来のグリーンアンモニア、IHI・丸紅など検討

2021/05/25 12:18
工藤宗介=技術ライター

 IHIと丸紅、オーストラリアの大手エネルギー企業Woodside Energyは5月20日、オーストラリアのタスマニアにおいて、豊富な水力資源を活用した再生可能エネルギー由来アンモニア(グリーンアンモニア)の製造・輸出に関する事業性を検討・調査する覚書を締結したと発表した。

 3社は、タスマニア州ベルベイにおいてグリーンアンモニアの生産を検討している。水素の製造に使用する水電解装置の容量は、当初は小規模で開始し、最終的には250MWまで拡大することで、アンモニアの製造量を増やす計画。サプライチェーンに関連する技術や日本・アジア市場における需要などを検討・調査する。

 IHIは、オーストラリアのグリーンアンモニア製造設備・貯蔵設備・出荷設備および日本のアンモニア貯蔵設備・受入設備について検討する。丸紅は、日豪間のグリーンアンモニア輸送および日本国内での配送に関する検討、日本や他アジア諸国におけるグリーンアンモニアの需要を調査する。Woodside Energyは、水力発電の電気を活用した水素とグリーンアンモニア製造の検討とともに、オーストラリアにおける許認可などを取得する。

 アンモニアは、製造・貯蔵・輸送に関する技術が既に確立されていることから、早期の社会実装が期待される。特に、グリーンアンモニアは、製造時にCO2を排出しないことから、燃料および原料用途の広範囲な分野で脱炭素を実現できる可能性がある。3社は、アンモニア利用における日豪間のサプライチェーン構築を目指す。

グリーンアンモニアのサプライチェーン
グリーンアンモニアのサプライチェーン
(出所:3社の共同プレスリリース)
クリックすると拡大した画像が開きます