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石油大手シェルにCO2削減命令、オランダの裁判所

2030年までに45%、顧客先の排出にも責任

2021/05/28 23:36
工藤宗介=技術ライター
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判決後に声明を発表するFoE幹部
(出所:FoE)
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 国際的な環境NGO(非政府組織)のFoEオランダがオランダ市民1万7000人の共同原告および他の6環境団体とともに起こした訴訟において、オランダ・ハーグの地方裁判所は、国際石油資本・英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)の気候変動問題に対する責任を認める判決を下した。FoEオランダが5月26日(現地時間)に発表した。

 判決では、シェルの現在の気候対策が十分でないと認定し、2030年末までにCO2排出量を実質45%削減することを命じた。また、顧客(スコープ3)およびサプライヤーからの排出についても責任を負うとし、シェルに対して直ちにこの判断に従うよう求めた。

 FoEオランダの発表によると、裁判所が環境汚染を引き起こしている大企業に対してパリ協定の遵守を命じたのは初めてという。今回の判決は、大規模な環境汚染をもたらしている他の大企業にも影響を与える可能性があるとしている。

 また、FoEの日本組織であるFoE Japanは、シェルは三菱商事などと共同でカナダ・ブリティッシュコロンビア州においてLNG(液化天然ガス)を開発しており、JERAが2024年度から15年間の購入(年間最大約120万t)、東京ガスが2026年度から13年間の購入(年間最大約60万t)に基本合意していると指摘している。

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