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嫌気処理排水から電力回収に成功、住友重機

2021/05/31 19:18
工藤宗介=技術ライター
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嫌気処理排水からの発電技術の仕組み
(出所:住友重機械工業)
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従来の処理フローと新しい処理フロー
(出所:住友重機械工業)
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 住友重機械工業は5月25日、嫌気処理後の排水から微生物反応を介さずに直接発電することに世界で初めて成功したと発表した。排水処理施設における環境発電技術としての活用が期待される。

 嫌気性排水処理設備は、有機物の嫌気的な分解によりガス化した成分をバイオガスとしてエネルギー回収する。しかし、液中に溶け込んだ一部の分解産物は臭気や水質悪化の原因となるため、従来は好気処理(ばっ気)などの後処理によって除去していた。

 今回、この液中の成分が容易に酸化分解される性質に着目し、電極上で反応させることで電力としてエネルギー回収することに成功した。対象物濃度が20mmolの場合に試験した結果、1m3の排水で約0.3kWhの発電量が得られた。

 今回の成果は、同社が2018年度から実施する、社員自らが実現したいテーマを応募して取り組む「チャレンジ制度」に基づくもの。今後は2025年の実用化を目指し、装置コストの削減や現場での実証試験を実施する予定。

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