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「開発済み用地」の環境アセスを簡略化、環境省がガイドライン

2021/06/08 23:33
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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開発済みの造成地(工場跡地、未利用の工業用地など)を活用し、新たな造成や大規模伐採を伴わない案件
環境影響評価の項目選定の考え方。※は基本的に評価項目として選定しないことが可能、×は選定不要(出所:環境省)
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ゴルフ場跡地で、新たな造成や大規模伐採を伴わず、既存のコースを活用して太陽光パネルを並べる案件
環境影響評価の項目選定の考え方。※は基本的に評価項目として選定しないことが可能、×は選定不要(出所:環境省)
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 環境省は5月28日、工場やゴルフ場跡地など開発済み用地を活用した太陽光発電所の環境影響評価(環境アセスメント)の簡略化に関するガイドライン(案)を公表した。

 「太陽電池発電所に係る環境影響評価の合理化に関するガイドライン(案)」で、パブリックコメントの募集を始めた。募集は6月27日まで実施する。

 太陽光発電所の環境アセスでは、斜面の林地などを想定して示された参考項目まで、立地に関わらず画一的に評価項目に選定された例がある。

 このため今回のガイドラインで、事業や地域の特性に応じた合理的な環境アセスの項目の選定について、参考項目で想定されている「斜面の林地」と比べて環境負荷が相対的に低い、「開発済みの土地」を活用する場合の考え方をまとめた。

 これによって、環境アセスの負担が軽減されるとともに、林地よりも環境負荷が少なく住民の受容性も高い「開発済みの土地」に誘導する効果も期待している。

 例えば、新たに土地を造成しなければ、影響要因の区分にある「造成などの施行による一時的な影響」や「建設機械の稼働に伴う影響」を、評価項目に選ばないことが可能とした。

 また、環境要素の区分にある「粉じんなど」「騒音」「振動」も、造成がなく、発電設備の設置工事用の資材の搬入などに限られる案件では、車両の通行も限定的で、選定しないことが可能としている。

 このほか、「水の濁り」「反射光」「動物」「植物」「地域を特徴づける生態系」への影響、「景観資源や眺望」「主要な人と自然と自然との触れ合いの活動の場」への影響などについても場合によっては、選定しないことが可能としている。

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