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メガソーラーで水素製造、工場・量販店で利用、山梨県で実証
2021/06/11 12:07
山梨県、東レ、東京電力ホールディングス、東光高岳の4者は6月7日、甲府市米倉山の電力貯蔵技術研究サイトにおいて、グリーン水素へのエネルギー転換プロジェクト「H2-YES」におけるP2Gシステムの試運転を同日開始したと発表した。
同プロジェクトは、再生可能エネルギー由来の電力と水からグリーン水素を製造し、工場などに輸送して熱や電力として利用するもの。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として技術開発を進めてきた、
P2Gシステムは、東電HDのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「山梨県米倉山太陽光発電所」(出力10MW)と日立造船製の固体高分子型水電解装置により水道水から水素を製造し、水素吸蔵合金システムに水素を貯蔵するなど、安全・安心にグリーン水素を利用できるシステムを構築した。
試運転は秋ごろまでの予定。水素の製造や貯蔵などに関して試験的に調整しながら、山梨県内の工場やスーパーマーケットへ輸送し利用する実証を開始する。今後、段階的に水素の製造量を増加させ、年内をめどに当初計画の1時間あたり300Nm3、年間45万Nm3の水素による本格的な実証試験に移行する計画。