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古紙からエタノール製造、凸版印刷とENEOSが事業検討

2021/06/16 06:06
工藤宗介=技術ライター
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古紙を原料としたバイオエタノール事業のイメージ
古紙を原料としたバイオエタノール事業のイメージ
(出所:凸版印刷)
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 凸版印刷とENEOSは6月14日、古紙を原料としたバイオエタノール事業の立ち上げについて検討すると発表した。今後、小規模で検証したデータなどをもとに採算性や環境性能を評価し、2027年度以降の事業化を目指す。

 古紙など非可食セルロースを原料にバイオエタノールを製造することで、サトウキビやコーンなどの可食原料と比べて、食料との競合回避や、天候に左右されない安定的な原料確保が期待できる。研究室レベルでは、約1tの古紙から約0.3〜0.5kLのバイオエタノールを生成できたという。

 ENEOSが開発したエタノール連続生産プロセスを用いる。製造工程で原料を継ぎ足しながらエタノールを抽出し、連続的に製造することで生産効率を上げるため、コスト削減が可能という。

 凸版印刷が効率的なバイオエタノール製造を可能にする古紙の前処理を行うことで、防水加工された紙やノンカーボン紙など難再生古紙も使用できる。将来的には、自治体からの古紙回収やセルロース系廃棄物の使用も検討する。

 製造したバイオエタノールは、バイオガソリン、バイオジェット燃料、バイオケミカルの原料として販売することを検討する。また、副生成物のCO2も分離・回収して有効活用する。

 なお、同技術は、ENEOSと王子ホールディングスが共同で実施した、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「セルロース系エタノール生産システム総合開発実証事業」の成果を含む。

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