「再エネ比率は40%弱」、太陽光をさらに積み増し

2030年「次期エネルギー基本計画」に向けた議論が大詰め

2021/07/14 14:57
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
新たな2030年削減目標に向けたイメージ
(出所:経産省)
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 経済産業省は7月13日、有識者会議(総合資源エネルギー調査会・基本政策分科会)を開催し、「次期エネルギー基本計画」の策定に向けて議論した。会議では、「2030年度に2013年度比46%削減」との温室効果ガスの削減目標の達成に向け、太陽光発電の導入量をさらに積み増す方向性などが示された。

 事務局から、「46%削減目標」を実現するには、省エネの深掘りなどにより、2030年には最終エネルギー消費量、総発電量を現行目標から約1割削減したうえで、再エネと原子力を合わせた脱炭素電源を電源構成の約6割に引き上げる必要性が明示された。

 現行のエネルギー基本計計画で掲げたエネルギーミックス目標(あるべき電源構成)では、脱炭素電源比率は44%で、再エネ22~24%、原子力22~20%となっている。今回の事務局の資料では、「原発の設備利用率向上と40年超運転も含めて再稼働を進める」とし、引き続き原子力を主力電源の1つとして維持する方向を示した。そうなると、「脱炭素比率60%」を達成するには、大雑把に原発20%、再エネ40%という電源構成が目安になる。ただ、省エネにより最終エネルギー消費量を1割減らすという前提を加味すると、試算上、「再エネ比率40%弱」でも「46%削減」が可能になると見られる。

 会議では、環境省と国土交通省による太陽光発電の積み増し対策などにより、2030年に太陽光設備の累積が100GWに達し、再エネ全体の発電量が3120億kWhになると公表された。これは現行目標(2366~2515億kWh)よりも、約20%増えることになる。しかし、「これが実現しても、脱炭素電源比率6割には届かず、46%削減は達成できない」(事務局)という。

 そうしたなか、複数の委員から、「46%削減」達成には、「再エネ発電量をさらに数百億kWh積み増すことが必要で、2030年までに間に合う再エネとして、太陽光への政策支援が必要」との意見が出された。自家消費型や自治体主導による導入拡大など、今後、検討される支援策により、太陽光の導入想定が100GWにどの程度、上乗せされるのか、注目される。