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「ホットナイフ」による太陽光パネル解体装置、仏社が採用

2021/07/21 19:50
工藤宗介=技術ライター
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セミオートフレーム・J-Box分離装置
(出所:NPC)
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自動太陽光パネル解体装置・ライン
(出所:NPC)
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 太陽電池製造・検査装置メーカーのエヌ・ピー・シー(NPC)は7月8日、フランスの産業廃棄物処理業者であるEnvie 2E Aquitaineのボルドー工場に太陽光パネル解体装置を提供すると発表した。

 欧州では、2000年代初頭から固定価格買取制度の導入により太陽光パネルの設置が進んでおり、それに伴い使用済みパネルの排出量も増加している。フランスで使用済みパネルの回収・リサイクルを行う組織(製造者責任団体)であるSoren(7月にPV CYCLE Franceから名称変更)は、2015年~2020年に1万5000t超の太陽光パネルを回収しているが、2021年は少なくとも7000t、2025年には2万t以上の回収・処理を見込んでいる。

 Sorenは今回、排出パネルの増加に伴う処理能力向上のため、入札によって太陽光パネルにリサイクル業者を新たに3社選定した。そのうちの1社であるEnvieが、入札参加に当たりNPCの「ホットナイフ分離法」を搭載したパネル解体装置を採用した。ホットナイフ分離法は、約300度に加熱したホットナイフを用いてEVA(封止材)を溶融し、カバーガラスを割らずにその他の部材と分離する方法で、高いリサイクル性を実現できる点がSorenから高く評価された。

 Envieは、NPCのパネル解体装置を用いて、銀や高純度シリコンなどの金属を分離・回収するリサイクル技術を開発したROSIと協同でリサイクルを行う。まずは、分離工程のみに特化した「セミオートフレーム・J-Box分離装置」1台を導入する。さらに、作業を完全自動化し年間14.4万枚の処理能力を持つ「自動太陽光パネル解体装置・ライン」の導入も検討していく。

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