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経産省、「カーボンリサイクル技術ロードマップ」改訂、DAC、合成燃料を追加

2021/07/29 18:03
工藤宗介=技術ライター
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CCUS(CO2の分離・回収・利用)、カーボンリサイクル技術の全体概要
(出所:経産省)
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 経済産業省は7月26日、大気中に排出されるCO2を資源として捉え、分離・回収してコンクリート・化学品・燃料などの多様な製品に再利用するカーボンリサイクルの拡大・普及への道筋を示した「カーボンリサイクル技術ロードマップ」改訂版を発表した。

 同ロードマップは、カーボンリサイクル技術について目標・技術課題・タイムフレーム(フェーズごとの目指すべき方向性)を設定し、広く国内外の政府・民間企業・投資家・研究者などと共有することでイノベーションの加速化を目的としたもの。各技術分野における学識経験者・技術者を中心に、内閣府・文部科学省・環境省の協力を得て、2019年6月に策定した。

 その後、国内外でカーボンリサイクル技術に関する研究開発・事業化が加速し、米国など他国との国際的な連携が進展するなど、多岐にわたって大きな進展があった。また、2020年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定、グリーンイノベーション基金が創設され、この中でカーボンリサイクルはカーボンニュートラル実現に向けたキーテクノロジーに位置付けられた。今回、これらの動向を反映しロードマップを改訂した。

 改訂版ロードマップでは、開発が進展・加速している新たな技術分野として、「DAC(大気中からCO2を直接回収する技術)」や「合成燃料(CO2を水素と合成して製造されるカーボンフリーな脱炭素燃料)」を追記した。

 また、中長期に普及を目指すもの(汎用品)の普及時期を、従来の「2050年頃」から開発の進展・加速を踏まえて「2040年頃」に前倒しした。なお、早期の普及を目指すもの(水素が不要なものや高付加価値なもの)の普及時期は、引き続き「2030年頃」に据え置いた。

 このほかにも、国際連携が進展している状況を踏まえ、その取組内容として、カーボンリサイクル産学官国際会議の開催、米国・オーストラリア・UAEとの協力覚書の締結、日米気候パートナーシップの締結などを追記した。

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