ニュース

経産省と環境省、太陽光・風力のサイト分割による「アセス逃れ」に先手

環境アセスで「同一発電所」の判断精緻化へパブコメ開始

2021/08/02 19:18
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
法令によるアセスと条例によるアセスの関係イメージ
(出所:環境省)
クリックすると拡大した画像が開きます

 経済産業省と環境省は、サイト分割などにより環境影響評価(環境アセスメント)の対象から外れることを意図したような「アセス逃れ」に先手を打つ。

 「太陽電池発電所・風力発電所に係る環境影響評価法及び電気事業法に基づく環境影響評価における事業の一連性の考え方について(案)」を取りまとめ、7月30日からパブリックコメント(意見公募手続)を開始した。

 発電所の環境影響評価などの手続きは、環境影響評価法および電気事業法で規定されている。現在、太陽光発電所は出力40MW以上、風力発電所は出力10MW以上が環境アセスメントを行う必要のある第一種事業とされる。また、第一種事業に準じて影響が大きく必要に応じてアセスを行う第二種事業に関しては、太陽光は30MW以上、風力は7.5MW以上となっている。

 近年、太陽光・風力発電所の開発に参画する事業者数が増加し、事業形態や土地利用、構造などの多様化が進んでおり、本来40MW以上となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)を複数に分割することなどによる「アセス逃れ」の可能性も指摘されている。

 そこで、現行の「工事計画届出等又は環境アセスメントの要否の判断に係る「同一発電所」及び「同一工事」に該当するか否かの判断の目安について(判断の目安)」(経産省、2013年4月)の記載だけでは具体化が必ずしも十分ではないとの指摘もあるという。

 こうした背景を踏まえ、同案では、太陽光・風力発電所の環境影響評価における「判断の目安」をより精緻化・明確化した。同一発電所か否かを判断する際に「同一構内または近接性」「管理の一体性」「設備の結合性」の3要素のうち管理の一体性を中心的な要素として、「同一工事」に該当するかを確認し、一連性があるかを判断するとした。

 パブリックコメントは、電子政府窓口「e-Gov」の意見提出フォームまたは郵送、電子メールで受け付ける。期間は8月30日(日本時間8月31日0時00分)まで。

  • 記事ランキング