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100MW級の大規模水電解、旭化成と日揮が実証

2021/08/27 18:45
工藤宗介=技術ライター
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プロジェクト概要
(出所:旭化成と日揮HDの共同リリース)
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 旭化成と日揮ホールディングス(日揮HD)は8月26日、一般家庭約20万世帯分に相当する100MW級を見通した大規模アルカリ水電解システムの開発と、同システムで製造した再生可能エネルギー由来のグリーン水素を原料とした化学プラントの実証に取り組むと発表した。

 両社は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業「グリーンイノベーション基金事業/再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造」に対して、2021~2030年度を事業期間と想定した「大規模アルカリ水電解水素製造システムの開発およびグリーンケミカルプラントの実証」プロジェクトを共同で提案し、採択された。

 旭化成は、NEDO事業の一環として「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」で世界最大規模の10MW級アルカリ水電解システムを開発した実績がある。日揮HDは、内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)事業」を通じて、CO2フリー水素を活用したアンモニア製造技術の開発に取り組んでいる。

 今回の大規模アルカリ水電解システム開発では、FH2Rでの開発成果を要素技術開発にフィードバックするとともに、アルカリ水電解槽を並列設置するモジュール化技術を導入することで、安全性・耐久性・性能・コストの面で市場要求に適合した数十MW級のアルカリ水電解システムの実証および実用化に取り組む。

 グリーンケミカルプラント開発では、変動するグリーン水素を原料としたプロセスにおいて、水素供給量を制御し運転最適化を実現する統合制御システムを共同で開発する。また、統合制御システムを活用してグリーンアンモニアなどの化学品の合成プラントのフィージビリティスタディ(FS)および技術実証に取り組む。

 このほかにも、グリーン水素やグリーンケミカルのサプライチェーンを構成する企業の参加により、社会実装における便益や課題を抽出することで、事業化と市場創出を加速していく。委託企業として、2021年度中に三菱商事とJERAが参加する計画。

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