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太陽光向け新保険、廃止・縮小に伴う廃棄費用など補償

2021/09/04 12:25
工藤宗介=技術ライター
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土砂崩れで損壊した太陽光発電設備(画像はイメージ)
(出所:日経BP)
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 東京海上日動火災保険は9月2日、太陽光発電事業者向けの新たな保険制度を創設すると発表した。太陽光発電設備の廃棄費用や賠償責任リスクを補償する専用保険で、一般社団法人・太陽光発電協会(JPEA)を契約者、固定価格買取制度(FIT)による認定事業者が被保険者となる。12月から提供を開始する。こうした仕組みは業界初という。

 基本補償として、火災・落雷・風災・水災・地震などの自然災害などにより損害が生じた場合に、発電規模の縮小または発電事業の廃止を目的として太陽光発電設備を撤去する際の廃棄費用を補償する。補償額は、設備容量1kWあたり1万円(最大1000万円)、地震リスクは1kWあたり2000円(最大200万円)。なお、修理費用は対象外となる。

 また、太陽光発電設備の所有・使用・管理などに起因して対人・対物事故が発生した場合に、法律上の損害賠償金や見舞金を含む初期対応費用、事業継続費用などを補償する。補償額は、1事故あたり賠償責任が1億円、初期対応費用・事業継続費用が1000万円。

 このほかにも、サイバーリスクに対する特約として、制御システムや遠隔監視システムなどの発電システムへの不正アクセスなどに起因して情報漏えいや第三者の事業阻害などが生じた場合などに、法律上の損害賠償金や各種対応費用を補償する。補償額は、1請求あたり賠償責任が1億円、事故対応費用が500万円。

 加入対象者は、設備容量10kW以上2000kW以下の事業用太陽光発電設備を所有する認定事業者。年間保険料は、設備容量50kWの基本補償で約1万7000円となる(太陽光発電設備が所在する都道府県や設備容量などにより異なる)。

 2020年に成立した改正エネルギー供給強靭化法では、2022年7月から10kW以上の事業用太陽光発電事業者に対して、太陽光発電設備の廃棄費用の外部積立が義務化される予定。また、廃棄費用の積立前・積立中の自然災害などに対応するため、2020年4月から「火災保険や地震保険などの加入の努力義務化」を定めるほか、「万が一の賠償資力の確保」「サイバーセキュリティ対策」を求めている。

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