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清水建設、洋上風力で蘭企業と連携、EPCシェアトップ目指す

2021/09/08 16:49
工藤宗介=技術ライター
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清水建設が建造中の自航式SEP船の完成予想パース
(出所:清水建設)
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 清水建設は、洋上風力発電設備の建設プロジェクトにおけるEPC(設計・調達・施工)サービスに本格的に取り組む。9月1日、オランダの海洋建設企業であるヘーレマ・マリンコントラクターズ(Heerema Marine Contractors)と、洋上風力発電建設分野での協力体制の構築に関する覚書を締結したと発表した。

 今後、同社と連携して、日本国内で計画されている洋上風力発電所のEPCサービスの受注を目指す。

 ヘーレマは、海洋構造物の輸送・据付・撤去を専門とする企業で、1948年に設立された。4隻のフローティング大型建設工事船、2隻のアンカー敷設船などを所有し、洋上石油・ガス開発工事や洋上風力発電所の建設工事を世界各地で手掛けている。

 清水建設では、日本の洋上風力建設事業でトップシェアの獲得を目指し、8MW級~12MW級の風車の据え付けに対応する自航式SEP船(自己昇降式作業台船)の建造を進めており、2022年10月の完成予定になっている。一方、洋上風力発電施設のEPCサービスの受注では、多数の施工実績を持つ海外企業との協業が不可欠であることから、ヘーレマと連携することにした。

 ヘーレマは、清水建設が参画する洋上風力建設プロジェクトの風車基礎工事を主に担当する。清水建設は、SEP船の運航と洋上風車の据え付け工事に実績を持つノルウェーのFred.Olsen Ocean(FOO)とも協力体制を構築しており、3社の連携によって大型SEP船の運航から基礎・風車の据え付けまでの一連のプロセスにおいて競争力のある施工体制を確立できたとしている。

 日本では、2019年4月に施行された「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(再エネ海域利用法)」に基づき、促進区域の指定や公募による事業者選定など、洋上風力発電の導入に向けた動きが加速している。政府の「洋上風力産業ビジョン(第1次)」では、2030年までに10GW、2040年までに30~45GWに増強する目標を掲げている。

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